リトル・ダンサー・・・

hitto2008-07-05

今日は、土曜日。
父親は仕事に精を出し、子供は夜更かしで寝坊・・・何か罰当たりな子供達だこと・・・そう言う母も夫の出社を見送らない(6時前は辛い・・・言いわけ)・・・なので文句ひとつ言わないが・・・せめて美味しい料理でも作って待っていられると良いのだけど、それもいまいち心がこもらない・・・暑さのセイだ・・・ならば、美味しい素麺を茹でで冷やしておこうか?

次男がやっとバイトを決めてきたので、今日は髪をカットしに出掛けていった・・・やれやれ、どうにも気に入らなかった(母の)髪を今日こそは、バッサリと切ってくれればと薄い期待・・・早く借金返してくれ〜



リトル・ダンサー 」録画を観賞・・・イギリス映画(2000年)で大ヒットした作品です。
ビリー少年がダンサーへの道を切り開くまでの物語。
こういうサクセスストーリーは大好きです。


父親は炭坑夫、母親は亡くなっていない。兄も父親と同じ炭坑で働きしかも炭坑ストの真っ最中、生活は楽ではない状況・・・そんな中で暮らしている。
遺品である古いピアノを燃やすシーンは行き場のない悲しみに包まれる。

そして少し痴呆が始まったお婆さんが同居しているのですが、後半本当に痴呆なのかと思うような正気を見せている。始めからビリーの理解者だったお婆さんの存在は大きいです(DNAは、このお婆さんと母親から多く受け継がれたようです)

父親は息子である少年ビリーには逞しく強い男になって欲しいと願いボクシングを習わせているのだけど、ビリーは同じ場所でやっているバレエのレッスンの方が気になり、父親に内緒でバレエのレッスンをするようになるのです。
元々踊るのが大好きなので技を身につけるのが早いし、バレエを教える先生もビリーの素質を見抜き次第に個人レッスンをするようになります。
この先生、くわえ煙草で子供達を教えるって?とてもいい加減な感じだけど、少し前に観た「北京バイオリン」陳凱歌(チェン・カイコー)監督による中華人民共和国の映画(2002年)を思い出してしまいました。

兎も角才能を見抜く存在としてはビリーの恩人に違い有りません。ビリーも母親の姿を重ねていたのかもしれません。
父親は最初から猛反対でしたが、ビリーのダンス好きを知って自分を犠牲にしてまでもダンスの道へ進ませようと変化していきます。
バレエ学校のオーディションを受けさせようと二人で行った始めてのロンドン・・・そこでも貧富の差を思い知りますが、才能は国の宝です。
家に着いて合否の知らせを今か今かと待ち侘びる気持ちは何とも言えません・・・辛いものです。
国は違え貧困である生活に一本の光りがあたる物語は感動します。
特に家族の思いは、例え成功しないにしても同じ思いで子供を送り出すのでしょう。
これは感動を呼ぶ映画なので、立派にバレエダンサーとして成長するのですが・・・最後にもう少し圧倒される踊りを観たかったな。
T・レックスの曲が多く使われていたのも良かったです。


それにしても薪から石炭、石炭から石油・・・もうすぐ石油から太陽エネルギーと時代は進んでも貧困に喘ぐ庶民の生活てのは、なかなか変わらず存在するものかな。
だけど、その中で育ったハングリー精神を持つ子の方がきっと成功するのでしょう。何でも与えられ仕向けられた子は、どこか弱い気がします。
日本中にその豊かさが充満しているようで(我が子を含む)行く先が心配です。