やるせない思い

hitto2011-04-20

何も気取る必要はないのだけれど、書き出しの言葉が浮かんでこない。
昨日も今日も冷たい風が吹いていて少し寒い。
長T一枚くらいではとても過ごしていられない、結局タートルネックに重ね着をしている。
腰痛はもう一息というところ。


昨日の朝刊(読売)読者の投稿欄「気流」に「こころない落書きにやるせない思い」・・投稿者の知り合いの方が会津ナンバーの車で新潟市に出かけた際、車に「帰れ、来るな」といたずら書きされたという。被災地をもっと温かい目でみて冷静に対応してほしいと思います・・と結ばれていました。


全く、なんて酷いことをする人がいるものだ、と同じ日本人として情けなく激しい憤りを感じていました。
極々一部にこんな心ないことをする人間はいるものだと思うけれど。
見過ごせるものなら、単なるいたずらと済ませることも出来るのでしょうが、落書きだけでも怒り心頭に達するところへ「帰れ、来るな」とは、あまりに酷い仕打ち酷い言葉、二重三重の苦しみを抱えている人々に、しかも根も葉もない風評が飛び交う世の中で、どんなにか傷ついてしまっただろう。
生涯忘れ得ない恨みとなってしまう。
これはもう陰湿な虐めでしかない。
差別する意味がわからないし、全く腹が立つこと。
外国から仮に日本人は来るなと言われたとしたらどんなだろうか。


茨城県つくば市でも、福島県から避難して転入する人たちに、放射能汚染の有無を確認するスクリーニング検査を指示していたというニュースがあったりと、本人が希望した検査ならまだしも、インフルエンザでもあるまいに感染するはずもないものを行政が指示するなんて、これも酷い話だと思いました。
他の避難者から不安がる声が多かったため始めたというのは本当だろうか・・本当に残念なことだ。


何といっても、この責任は政府の対応の甘さ、いや拙さではないかと思う。
震災後から日に何度もあった記者会見、枝野氏の説明を固唾を飲んで聞いていたが、ひと月を過ぎるとあまりに多方面に問題が生じる。
枝野氏一人では会見を賄い切れない・・けれど、口調の穏やかな枝野氏に発言してほしかった。
テーマを決めてせめて一日一度のきめ細かな指示、記者会見があってもいいと思う。
誤解が生じることがないように、と言いながら、多くの人が誤解しているようだもの。


風評の収束は原発の収束に掛かっているとして、9カ月は長い・・もっと長引くかもしれない。
考えもしないところで被害を被る人が必ずやいる。
これも国内に、それに国外にも明確な情報としてちゃんと伝える人がいないのが原因じゃないのか、と、どこかの記事にも書かれていたような・・原発が現在進行形では、被害もまだ進行中ということ、海外や国内に信用を取り戻すためには、細かな政府の対応は欠かせない。


阪神の時には原発事故もなく、こんな風評というものが殆どなかったと思うが、今回の震災は見えない放射能というものにとことん苦しめられている。
復興を願うにも不安になります。
風評という形で経済面で打撃をうけることは免れないが、せめて国民だけは温かい目で、優しい社会であってほしい。