いじめは止めましょう

hitto2012-09-13

イジメの実態が芋づる式にニュースに出てきている。

こういう記事を読む度に気持が塞いでしまう。
被害に合った少年やご両親の気持ちを考えると、遅すぎるくらいだがやっと一筋の光明が射し、少年の声を世に届けることができたということかも知れない。


埼玉県川越市の事件は、1月に同級生3人から暴行を受け意識不明のままだという。
入学当初からいじめを受け、彼は現在中学2年生だ。


考えたくはないが事件がなければ今も苦しみの中に身を置いていたのだろう。
元気な間に救い出すことができたかもしれないと思うと残念というより怒りが込み上げる。

いじめた3人は少年院に収容されているというが、少年の苦しみを思うと、そのくらいでは晴れない、ご両親の気持ちを思うと本当に辛い。
一日も早い回復を願わずにはいられません。

このような残酷な暴行を加えられる少年の心の内は一体どうなっているのか、何が起因してこうなるのだろうか・・考えるほどにやり切れない。
心が病んでいるのは横暴な加害者の方で、横暴だから学校という閉鎖的な空間では誰も手が付けられない。

長女から回ってきた「“It”(それ)と呼ばれた子」第1部の幼年期を数日前に読んで、感想を書く気にならなかった。
何故なら、こんなに残酷で恐ろしい実話があるものだろうか・・と、筆者は虐待を受けた本人。


最大の理解者である母親に、とことん虐め抜かれる、その原因が何だったか分からぬまま他の兄弟とは別の酷い扱いを受ける。
子供にとってそれを理解するのは難しい。
自分は悪い子だから・・と、母親を擁護するかのように、幸せだったころの母親は非の打ちどころのない完璧な親だったと書いてある。
それが豹変し全ての原因はこの子に寄るものだと躾ではなく虐待が始まる。


第2部、第3部は、長女が次の来る機会に持ってくると言っていたけれど・・何時のことになるのか、忘れていなければの話。

大たい母親にこの本を持ってくるのは、何か意味があるのだろうか?と自分の胸に手を当ててみたくもなる。
いくら手を当てても思い至らず、そんな深読みはしないでおこう。


しかし、全く無かった分けでもない。
3人の子供が大人になるまでには、一言では言い尽くせない過ちが何度も何度もあったと思うから、虐待というまでのことは無いにしろ、多少の八当たりはしたかもしれない・・いや、した。

幼少期の子供は無力で弱い者と誰もが思うものだけれど、思いが伝わらず厄介な者だと思うことだって多々ある。

心のやり場のない時、ふとした瞬間に怒りの矛先が子供に向かうという過ちがあったと思う。

この本にあることがあまりに極端で残酷だったので、ついいじめ問題に目が向かってしまう。

あってはならないことが、この世に何と多いことか・・誰の中にも潜んでいる残酷な感情。


今の日本社会に起きている問題も虐めに似ていて、周辺国の対応に四苦八苦している。