広島に佇む長女ひとり

hitto2006-11-01

早いもので、6枚綴りのカレンダーも最後のページになった。

たった一枚、ヒラヒラと壁にぶら下がり、心許ない気持ちと、何か、し残しているような焦りとが混同している。

もう年賀の葉書が売り出されるのだから、気も急く。

11月は忙しいといって、この時間が忙しい訳でもない。

穏やかに、ゆっくりと日が高くなるのを待つ様に、至って呑気だ。

まるで、日向で寝そべる猫のようなものだ。

といって、回りの気配には敏感に反応するように、身は軽い。

猫に生まれなかった私は、美味しい食べ物を得る変わりに、仕事をしなくては・・・。

窓ごしに見る猫君を横目で見ながら。



長女からのメールで、広島に無事着いたらしい。

広島は寒く、広いとか。

歩き疲れたので、タクシーに乗るって?

メールの時刻を見ると7時過ぎ。

さもありなん。

朝の7時じゃ、まだ寒いよね。

冷たい風に吹かれれば、まだ人気もまばらな街は、広く感じるであろう。

まして知り合いのいない土地では、心細かろうに。


ひとつ、ひとつ積み上げる経験に、届かぬエールを送る。


グッタリして帰ってくるのか、溌剌として帰ってくるのか、多分前者だろうが、無事で帰って来る事を祈りつつ・・・他は欲張らない。