今日の朝刊、第一面に六甲山の雪景色の写真が・・・寒い!4月に雪?とは・・・季節外れの寒さにストーブ無しでは、着替えも出来ない。
昨日の人生相談で、作家、立松 和平さんの回答が良かったので、書き留めておきたい。
相談者は、末期がんの夫の姿がつらいと言う70歳代の主婦。
子供も独立して、夫と二人暮らし、ともに癌の手術を経験、いたわり合って生活していたが、夫は末期がん。真実は告げず、「おまえを一人にしたくない。頑張る」と闘病を続けている。毎日介護に通い、慰め励ましているが、日々高熱や痛みに苦しむ姿に耐えられなくなる。寂寥(せきりょう)感、不安感におしつぶされ落ち込む。自分が情けなく、どうしたら夫を支え、みとり、力強く生きることができるか?
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この世で最も悲しくつらいことは、愛する人との別離です。
それは、永遠の別れですから、悲しいのです。この悲しみから逃れる方法はあるでしょうか。
もしあるのなら、人生から最大の苦しみがなくなります。
しかし、そうはいきません。人には必ず病気と老いがやってきて、その後から死がやってくるのです。
これを無常といいます。
人は誰も無常から逃れることはできず、無常と闘っても苦しいだけです。
どのように受け入れるかが問われている。
誰にでもやってくる悲しみと真っ直ぐ向き合って下さい。
寂寥感、不安感に襲われるのは当然です。
しかし、残された少しの時間を、どのように充実できるか試みることが、人のできる最良のことではないでしょうか。
まず悲しみを受け入れてください。
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悲しい人生相談だ。
愛する人との別れ、人生最大の苦しみの中にいるこの女性は、未来の自分でもある。
突然やってくる事があるかもしれない。
逆に私が苦しみを与えるかもしれない。
この無常と向き合い、現実を受け入れる難しさに、人生の深みがあると思う。
誰もが、これを克服することができる強さがあるのだろう。
いつか死ぬという思いは、常に忘れがちだが、忘れていられる今こそ、後悔のないように暮らしたい。
自分に起きた苦しみは、自身が乗り越えるしかない。
この女性の孤独感を埋めるものは何だろう。
長く生きるということは、それだけこの無常の悲しみを何度も味わうということかもしれない。