「風の果て」・・・足るを知らず・・・最終回

hitto2007-12-07

今日は、ややマシな天候・・・余分に敷物等を集め洗濯・・・良く乾きそうだ。

「風の果て」NHK・・・尚、足るを知らず・・・まさしく人の生き様とは、完結出来ない半端なものかと・・・言葉の余韻と同じように、ドラマ(最終回)が終わった後にも、しみじみ感じてしまった。

せめて、気持ちを一段落させ、その未熟さを悟ることが出来ただけで良かったのだろう。
一蔵 、市之丞 、又左衛門(隼太)、庄六 、忠兵衛 のこの5人の人間描写が実に個性豊かに表現されていた。一蔵の死に関わるそれぞれの思いが、とても丁寧だ・・・それでいて無駄がない。

誰が正解で、誰が間違いと言えるものでもない。
立場からすると、出世コースから外れた庄六が、一番冷静で、身近な存在だったかもしれない。
可哀想だったのは、市之丞なのだろう。
ただ又左衛門には、又左衛門の苦しみが、忠兵衛には、忠兵衛の苦しみがあった。手を汚すことをしなかったのは忠兵衛という気がする・・・が。

個人的には、又左衛門(隼太・・・佐藤浩市さん)には、ふき(平淑恵さん)がいたことで、かなり点数を下げている。
やはり、満江( 石田えりさん)からしたら許せないと思うが、満江の立場としては、家を背負った妻の座を大事にするしかなかったことも分かるので・・・。現代なら通用しない(許せない)。
ただ、ふきの意地らしさには、同情する・・・テレサ・テンの歌を連想するような身でありながら、もっと潔い。

最後の夫婦の会話にはホッとさせられた。
「50?の手習いだ」と言って筆を持つ又左衛門 に妻の満江が、「あなたには無理ですよ。よくばりですから」と楽しそうに返す。
「この年になっても足るを知らぬ。よくばりだ」と 又左衛門・・・何か、何処にでもあるような夫婦の会話だ。何気なく、このドラマのテーマとも呼べるお言葉で締めた・・・。

キラリと光ったのは、満江に向かい「昔より、綺麗になった」と、テレもせず言った又左衛門の台詞・・・これは、現代にも通用するかな・・・が、これを言える人っているんだろうか?
願望?女は幾つになってもこんな言葉には弱い・・・。
満江の苦労も、この時点で御和算になったんだろうな〜と、しみじみ感想を語ってみました。