サイン

hitto2008-11-28

病院へ行って担当の先生から説明を受ける。
心臓カテーテルを12月1日(月曜日)に行い、ゴーのサインが出れば来週の金曜日には頸椎の手術を行うことに。

MRIの精密な画像を前に、丁寧な説明と医師の所見を伺う。
頸椎4カ所で神経の流れが圧迫されているのだが・・・。
4時間の手術時間と言っていたが、それも最短で・・・ということらしい。
長くなるとそれだけリスクも高くなり、術後麻酔が切れた時に自発呼吸が出来なくなるケースも有得るとか、最悪手術中に死亡することもあるとまで・・・高齢で心臓欠陥で、高血圧、肺結核もした患者に対して、大きな大学病院ならば手術しましょうとは言わないでしょう・・・とは、どういう意味か?
リスクの高い手術は行わないのが大学病院の流儀だと言いたかったのだろうか。

うちの病院は良心的ですから、こんなリスクの高い手術でもやってあげられますよ・・・と言っているようだった。

麻酔から覚めなければ人工呼吸器が外せない・・・ようするに植物状態になるかもしれない・・・1年以上も植物状態で人工呼吸器をはめられ亡くなった母を思い出し涙が出てくる。

手術が恐くなる・・・が、医者として手術前の当たり前の言葉を並べただけなのだと理解するが。

お爺ちゃんも一緒に先生の説明を聞いていたが、治りたい一心で、手術をすることには終始前向きだった。

手術をして、また前のように歩くことが出来れば万々歳だ。
可能性としては(手術を)してもしなくとも半々で、不安材料を残すことになりそうだ。


何もしないで命を永らえても意味を持たないと、お爺ちゃんは考えているのだろうか。寝たきりは御免だと、普段から言っていたお爺ちゃんにしてみれば、当然の決断だったのだろう。


しかし夫も私も最悪の状態が頭の中に何度も押し寄せ、払いきれずにいる。
そこまでの覚悟をするには時間が足りない。


今は頭もしっかりしていて食欲も旺盛、普段よりもお喋りなくらいだ。
ベットの上に拘束されていながら、同室の患者さんとは随分話が弾んでいるようだった。
看護師さんにも上手に甘え、若い看護師さんに親切にされるのは嬉しそう。


しかし先週の今頃は、急な坂を登って墓参りに行けたし、理容院にもひとりで行って来たばかりだった。
どこから見ても健康そのもののお爺ちゃんだった。
日曜日を境に、まるで夢を見ているようだ。


この賭けのような手術の同意書にサインをしなければならない・・・・・。