「アイシテル・・海容」

hitto2009-04-16

昨夜は連続ドラマをチョイス。
新番組TBS「夫婦道」、日テレ「アイシテル・海容」時間が被ったけれど見ていました。


ごく普通の家族から始まる、この二つのドラマ、内容は対照的です。
「夫婦道」は、ややテンション上がり気味・・・前回を復習しながら、物語は進む、何れ「渡る世間・・・」並に話がどんどん膨らみそうな・・・笑いあり涙ありの展開が予想されるのですが、高畑淳子さん演じる母親は、どうしても朝ドラの「つばさ」と混同してしまう。
「つばさ」は今までにないコメディータッチで、一時はお祭り騒ぎか、母娘の葛藤場面では気管が切れそうなくらい大声で対立するし・・・出ている俳優さんは皆実力派ばかりと安心していましたが、待ちかねて見るほどの気持ちはなくなりました。
・・・で、「夫婦道」、平成の夫婦読本として楽しみたいと思っています。


「アイシテル」の方は、かなり難しい・・・子供が子供を殺害してしまう。
伊藤実さんの同名漫画をドラマ化したそうです。
これをドラマにしてしまうところが、現代を象徴しているのだろうか。


子供の心理は親にとっても、分かりづらく、子供に目を向けたいと何となく悩んでいても、日々の暮らしに追われてしまう。
一日が何事もなく過ぎれば幸せなのに、子供は問題行動を起こしてしまう。


子供の問題行動は、やはり親の責任だと、当の親も受け止めてそのショックに耐えなければならない・・・本当に辛いドラマだ。
被害者の家族の悲しみ悔しさがリアルに伝わってくる。

子供を失うこと、母親にとってこれ以上の悲しみはないと思う。
被害者側の母親は、自分が留守をしていなければ、子供がこんな事件に巻き込まれなかった・・・と自分を責める・・・子供を溺愛しているだけに、これも見ていていたたまれない。
しかもこれから少年の犯罪だと分かるのだから、どこにも責任を問うことが出来ないし、気持ちのやり場がなくなる。


加害者の親と被害者の親、そして騒ぎ立てるマスコミや世間の目。
間違いは、やはり加害者側の親に責任があるのだろう。


加害者の母親を稲森いずみさん、父親を山本太郎さんが演じている。ありそうな夫婦像ですが。


少年が二人、互いの境遇を語り合ったとしたら・・・被害者の少年は、満面の笑顔で母親とのことを加害者の少年に聞かせる。
加害者の少年の心理はどうだったか、想像がつく。
母親と笑顔で話したことがあったのだろうか・・・教育に熱心で、食事にも気を使う、何事も起きなければ理想的な母親とうつる。
普通の暮らしでも危なっかしいものです。
子供も日ごろからよい子供を演じていたのだろうが・・・5年生という中学受験を控えた見えないプレッシャーがある。子供らしい気持ちを親に吐き出すことも出来ないで、小さな心を閉ざしてしまい、いつしか爆弾を抱えていたということかもしれない。


被害者の少年は、歳の離れた姉が妬むほど、親の愛情いっぱいに受けて育ったのだと分かる。
その日は、新しい運動靴を買ってくれるのを楽しみにしていた・・・最終回にはこの全容が明かされるのか・・・それも辛い。

ここから、親子の愛情を確認し合うなんて、むごいことだ。
殺人は取り返しのつかない罪なのだから・・・「もう遅い・・・」と言った加害者少年の悲しみが胸に突き刺さります。


兎も角、第1話を見てしまったので、第2話が気になります。