生きてるだけでまるもうけ

hitto2009-10-22

「ルパン」2004年・フランス ARSÈNE LUPIN
モーリス・ルブランの人気小説“ルパン”シリーズの主人公、怪盗紳士アルセーヌ・ルパンの生い立ちから始まるエレガントなアクション・スペクタクル。青年ルパンの苦悩や、幼なじみクラリスとの恋、カリオストロ伯爵夫人とのかかわりなど盛りだくさんのエピソードが展開し、挫折を繰り返しながら成長するルパンの姿が描かれる。スピーディーで迫力のある映像や音楽で、豪華なエンターテインメント作品に仕上がった。 

<作品情報> 
(原題:ARSÈNE LUPIN)
〔製作〕ステファーヌ・マルシル
〔監督・脚本〕ジャン・ポール・サロメ
〔原作〕モーリス・ルブラン
〔脚本〕ローラン・ヴァショー
〔撮影〕パスカル・リダオ
〔音楽〕デビー・ワイズマン
〔出演〕ロマン・デュリス、クリスティ   byNHK


この「ルパン」もなかなか面白かったので、手短に。
ルパンの父親が息子である少年アルセーヌ・ルパンに生きてゆく術を教え込む、そんな場面から始まったこの映画、前半は父親を無残に殺され犯人探しかとも思って見ていましたが。


敵であると思い込んでいた男が実は父親だった、あれ?親子の因縁の争いか、フランス映画に限ったことじゃないけれど、私の頭に登場人物や話の流れが入って来るのは結構時間が掛かるのです。
もう一度見直すと、より良いのですが、結末を知ってしまうと、もう一度という気が起きません。


後半はドタバタとして敵か味方か見ている私もルパンと一緒に迷ってしまいました。
なんていったってジョゼフィーヌ大悪党、魔女の存在がルパンを翻弄し続ける。
スリル満点の展開で大満足。


最後はジョゼフィーヌが育て成長したルパン3世がお目見え、父と息子の再会に浸る間もなく大爆発で、この後どうなるの?という余韻を残し、あっけなくオシャレに幕切れは観客任せ、流石フランス映画です。

しばらく途絶えていたコメントが賑わうと、元気が貰えるのだと痛感、とても感謝しています。
お返事が雑になりましてもどうかご勘弁を。


嬉しがったり、怒ったり、寂しがったり、悲しんだり、楽しんだり、茶化したり・・・その日の気分で辻褄の合わない文章を並べるのは、顔をお見せすることがないからで、とてもじゃないけれど実際の姿は見せられたものではないのです。


けれど、この甘えは私にとって打って付けの日々活力の源となっています。実際の自分の行動範囲が狭い分、ネットの中に無限の繋がりを感じるのです。
どこかで繋がることができると何故だか人に対して優しい気持ちになれたりします。特に同じ時代に生きていることが、なんて素晴らしいことなのだとしみじみ感じるのです。
単純なので浮かれているのです。


たった一度の人生、この命に限りがあるものだと、思い知れば知るほど、年を重ねていくことの恐怖が迫ってきますが、くよくよ考えないことにして遊びたいのです。



南田洋子さんが先日亡くなりました。
おしどり夫婦で知られ、二人三脚で歩まれた長門裕之さんの落胆ぶりが痛ましいです。
誰にもいつかは訪れる別れの時、私にも必ずやってくる、先にある自分と重ねたりしてしまいます。だけど、明日のことなんかわからない、分っているのは今生きているということ。
南田洋子さんが朝ドラで何度も言われていた
「人間生きているだけでまるもうけ」
という言葉が、私たちを励まし教えてくれているような気がします。
心からご冥福をお祈りいたします。