高橋選手、銅メダル、おめでとう!

hitto2010-02-19

フィギュアスケート男子フリーが終わりました。
最終グループの番になると気持が激しく動揺しました。


第3グループ、13番目滑走の小塚崇彦選手が4回転を成功させ、「やったー!」後の選手たちには良い刺激になりました。得点も231.19点とトップに躍り出ましたし。
この時点でもしかするとメダルも有りかな・・と、思わせてくれました。


その得点を次に上回ったのは、カナダのパトリック・チャン選手・・えー、嘘、嘘・・と思わず叫んでしまいました。
細かい採点の違いは分からないけれど、逆転するほどのキレのある演技ではなかった。
本人もお手付きがあったので不本意という顔をしてソファーに座っていたのに。
それに比べ、一度のジャンプの失敗があったとはいえ、4回転成功と軽やかなステップで今までで最高の演技を見せた小塚選手の方が良かったと思ったのでした。


ついに世紀の瞬間、第4グループ、1番目はアメリカのエバン・ライサチェク選手、全く崩れない・・あ〜、完璧。
大柄なので、何をしてもダイナミック、ジャンプの4回転がなくとも綺麗な着地・・丁寧で呼吸も乱れていない。
フリーは1位の167.37点、合計得点257.67点、誰かが260点に届いてくれたら逆転です。


これは、何が何でも4回転ジャンプを入れるしかない。
高橋大輔選手も織田信成選手もまだ公式戦では成功していないし・・精一杯の演技をすることだけを考えていたと思うけれど。
トップに沸く会場の中に次ぎに演じる準備を始めたのは織田信成選手。
あたりまえだけれど、かなり緊張しているようだった。笑顔がまったく出ない。
4回転を回避しました・・でも敢えてその判断は正しかったと、今までの織田選手なら丁寧に決めてくれる・・と期待大。


ところが今まであんなに着地が綺麗だったのに、少し危ない。
それでも無難に運んでいました。中盤に入って演技を中断、「何?怪我?」大きなため息ひとつ。
なんとスケート靴のひもが切れてしまった。


固い表情のまま審判員に説明する織田選手、泣きそう。
中断には3分以内の規定があるのだとか、会場の大きな声援拍手が聞こえる。
減点は、止むを終えない。


さあ、これからが見せ場、気を取り直して演技の続行、温かい拍手に迎えられていたけれど、本人は相当ショックだったと思います。
フリー153.69の4位から順位を7位に落とし238.54点でした。
私はもっと落とされると思っていたから胸を撫で下ろしました。
失格にならなくて本当によかった。


次はスイスのステファン・ランビエル選手、この選手の存在が怖かったです。
どこまでの演技を見せてくれるのか・・・メダリストだもの。
この場の雰囲気に呑まれない。
得点はフリー3位、162.09点、合計得点 246.72点、ショートの得点差で高橋選手は助かりました。


そしていよいよ日本のエース 高橋大輔選手。
スタンバイに入る・・頬にあてた手が小刻みに震えているようでした。
4回転ジャンプにチャレンジしました。有言実行です、決めて欲しかったが仕方がない。
着地失敗に終わりましたが価値ある失敗。成功すれば金メダルだったのだから。


それでも持ち前のガッツで後は無難に演じ切りました。
あっぱれ!
やり終えたという気持が伝わってきます。拳をたかく何度もあげて嬉しそう。
これで良いのよ・・メダルはご褒美なのだから。


後はふたり、まずアメリカのジョニー・ウィアー選手。
こちらも完璧に近い演技だと思いました。
もしかすると高橋選手の前に割り込む?と思ってしまいドキドキ。
フリーの得点は156.77点、合計238.87点でした。


最後はロシアのエフゲニー・プルシェンコ選手、トリノの金メダリスト王者の貫禄です。
この人の存在でフィギュアスケート男子が盛り上がりました。
不屈の精神で復活、今まで失敗なしの4回転ジャンプ、素晴らしい。
やはりフリーの得点は、165.51点とライサチェク選手に僅かに及ばず合計256.36点で銀メダル。そうか、そういう判定になりましたか・・・
個人的にはロシアに金メダルをと願っていました。
我が家の長女も大ファンだし・・もう一回4回転を入れてくれれば間違いなかったと思います。

表彰台では思わず涙がこぼれました、高橋選手。
本当に良かったと思います。
感激してしまい心から「ありがとう」と言いたい。
明日の新聞が待ち遠しい。

http://www.vancouver2010.com/olympic-figure-skating/schedule-and-results/men-free-skating_fsm010101eh.html