108歳

hitto2010-08-18

王貞治さんのお母さん、登美さんが肺炎で亡くなられた。
御歳108歳と言うのだから、大往生と言えるのでしょう・・けれど、幾つになられても、母親との別れは辛く悲しいものだと思います。
ご冥福をお祈りいたします。


私のほぼ倍の108歳という人生、富山市出身で、中国人の仕福さんと結婚、中華料理店を営み2男3女をもうけ、1945年の東京大空襲の際は、4歳の王さんを背負い火の海を命からがら逃げたという。
王さんには双子のお姉さん広子さんがいたのですが、広子さんは1歳3か月の命だったとか・・最も辛いことだったのではないでしょうか。
その分、王さんは日本一ともいえる親孝行をされたと思います。
「広子は、貞治の体の悪いところを持っていってくれた。あんたはお姉ちゃんに感謝しなければいけない」という言葉のとおり、自分は生かされているという感謝の気持ち、見習わなければ、と改めて思いました。


王さんも大病を患い、幾つになっても心配の種はなくならなかったでしょう。
それでも756号の世界記録を達成、初代国民栄誉賞、監督になって世界一、数えきれない数々の栄誉、その陰には並々ならぬ努力があったのだから、これぞ尊敬に値する人物だと思います。
やはり、日本一の親孝行息子に違いない。


108歳を「茶寿」と言うのだそうです。
野球の硬式球に108の縫い目があるというらしい、試合ごとに祈りの一針を縫い取ってきたと、新聞の編集手帳
108は煩悩の数。
偶然にも同じこの数を淨めつつも、力強く生きていらしたのだろう。