映画「トイレット」2010年

hitto2013-01-24

今日は朝から陽の光に恵まれて、気持良く過ごせました。
郵便局、買い物と用事を済ませ、まったりとパソコンに向かうのが勿体ないくらい・・でもこの時間が大好き。
昨日は、ひび割れた年代物のソファーの肘掛部分を布で囲み、ミシン掛け。
午後からは映画鑑賞。



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映画「トイレット」2010年
かもめ食堂「めがね」荻上直子監督が、カナダを舞台に描くちょっと変わった家族の成長物語。母の死をきっかけに一緒に暮らし始めた3兄妹と祖母、そして猫のセンセー。
引きこもりでピアニストの兄、オタク青年の弟、そして生意気盛りの妹は、英語が話せない日本人の「ばーちゃん」と言葉の壁を乗り越えて心で通じ合い、やがてそれぞれに変化が訪れる。シャーリー・マクレーンの実の娘、サチ・パーカーが謎の女性として出演・・byNHK



かもめ食堂「めがね」は一風変わった人たちと、不思議な雰囲気に包まれた映画でしたが、「トイレット」は現代の若者3人を相手にしているので、躍動感もありテンポ良く話が進みます。


「メガネ」に「トイレット」と聞いて映画のタイトルらしからぬタイトルですが、描写からも見える飾らない率直さが好きです。

「トイレット」は、ばーちゃん役のもたいまさこさんだけが、引っ越してきた感じで、独特な眼差しで彼らに応えるのですが、本当に味のある役者さんです。

日本映画でありますが、最後まで日本語で喋る人はいません。
海外からよく「クールジャパン」とか「日本製品は、クール!」とかいう言葉を聞いていましたが、何を指しても「クール」・・古い日本人が考える「クール」とは少し違った感じです。

ばーちゃんがモーリーを励ます一言「モーリー!クール!」がいかにも「クール」でした(古い人間である私の判断)・・いやいや絶対に、日本はばーちゃんまでクールと言われそうかな?

「トイレット」は「メガネ」のような(春の海 ひねもす のたりのたり・・)というまったりとした感じはしないのですが、「かもめ食堂「めがね」「トイレット」と、3作品共通するのは食にありました。


かもめ食堂」は、おにぎりや日本で普通に見る洋食だったり、「めがね」は、かき氷に定番の朝食、「トイレット」では餃子。
餃子の揚がる音まで聞こえてきそうな、今晩にでも食べたくなってしまいます。

母親を亡くし、日本から来たばーちゃんと孫3人の暮らしが、現実には楽しいものではないのだけれど、この映画はほんとに楽しかった。
脚本が面白いからなのだけれど、個性豊かな3人の孫が生き生きとしていて、パニック症候群で4年も引き籠っている長男にしても素晴らしい個性を発揮しています。
古いミシンを見つけてスカートを縫い始め、ばーちゃんに贈り物?とか思っていたら、自分ではいちゃって、その格好でピアノ演奏を始めたり、しかも天才的な才能。

昨日と今日に大差はないと、同じシャツを7枚清潔に使いまわし着ている次男・・そしてロボットフィギュアを集めるおたく系。
ばーちゃんが血縁かと疑いDNA鑑定を依頼し、実は家族と血縁関係にないのは自分だけだったと知る羽目になったり、良くも悪くも観る側を裏切り楽しませてくれました。

現実ならば楽しいはずの内容ではないのだけれど、友人や兄・妹の存在が大きな支えになってショックを和らげてくれている。
ウォシュレットの初体験もクスクス笑える。
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