『オーケストラ!』2009年のフランス映画

hitto2015-03-14

今日は朝から雨、しとしとと音もなく降っています。
昼ごろから晴れるっていう予報だけれど、一向に太陽はかくれたまま。
どこへ行く気もおきないので先日の続き。


『オーケストラ!』2009年のフランス映画
さまざまな謎が最後の協奏曲の演奏の中で大団円となって明らかにされていく。
ロシアのボリショイ劇場で清掃員として働くアンドレイは、かつてはボリショイ交響楽団の天才指揮者として知られていたが、共産主義政府によるユダヤ人排斥政策に従わなかったため、30年前に楽団を追われた過去を持っていた。そんな彼はある日、パリの劇場がキャンセルした楽団の代わりとなるオーケストラを探しているという情報を得る。音楽界復帰のチャンスと思った彼は、追放されていたかつての楽団員たちを集め、『ボリショイ交響楽団』になりすましてパリにへ行くことを計画する。演目はチャイコフスキーのバイオリン協奏曲。アンドレイはソリストとしてパリ在住の女性バイオリニスト、アンヌ=マリー・ジャケを指名する。彼女とともに演奏することもアンドレイの目的で、過去のある事情が関係していた。そして、演奏会の日。ギリギリで集まった団員たちの、調子っぱずれの演奏が始まり、「神様がいるなら教えてくれ」と祈る人も出てくる。byういき



こんな風に巧くいってしまうのが映画の面白いところでした。

クライマックスのオーケストラの演奏が始まるところが最大の見せ場。

チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲ニ長調でした。



ヴァイオリンが兎に角素晴らしい。
演奏だけ聴いたとしても優雅な心地にはなるのでしょうが、きっと途中で睡魔が襲ってきたかもしれない、ほとんどのクラッシック音楽は私にとってはそういうもので、こんな風にドラマ仕立てで聴かされると単純に感動してしまう。



フランス映画というからには、もっと奥が深く難解な筋ではないかと思っていたけれど、実に単純明快な展開で、ごちゃごちゃしてじれったいと思うところもありましたが、最後の演奏にきたところで、終わりよければ全て良し。



この映画、ボリショイ楽団が旧ソ連政府のときに演奏を政府に妨害されて中断されたという話の設定で、1980年代のソ連ユダヤ人を嫌っていたということ、知らないというのは罪、実際に迫害があったのだろう。

今はどうなのか、分からないけれど。


ヴァイオリニストの女性とボリショイ楽団の因果関係は弱いと思うのは私だけかなあ、てっきり指揮者の方と親子関係かと思ってしまった、だからとはいうものの・・そんなことはこの際どうでもよくて、リハーサルなしの演奏というのも信じ難いことだったし、それくらいに演奏者は超超一流っていうことを言いたかったのか、実際映画の中で奇跡を観たのだから。