「アレクサンドリア」2009年 スペイン映画

hitto2015-04-13

深夜から雨が降っていたのか、今朝は猛烈な風の音で目が覚めた。雨は風に混じって降らされているという感じ。
今日一日はこんな感じなのだろうか、明日まで続くのは厭だなあ。




大阪府議選は維新が前回を上回り快進撃をみせたようで、過半数に達していなかったことで松井知事は「負け」と重く受け止めていた。

それは都構想の住民投票を睨んでの発言なので、住民投票如何に関わらず第一党の席を確保したことは、十分善戦した方だと思う。

ここで落胆するのは早過ぎる・・って、私は維新の支持者ではないのだけれど、何か大阪の為にやってくれそうな期待感は大きい。


選挙広報紙に書かれていた政党の文書では維新が一番わかり易く、ここ大阪での奮闘ぶりは分かる。

府議の定数削減などもっとも良く知れている事だし、中学校の給食だって良いと思う。
まあ、どうなることやら。



そんなわけで今日は悪天候で、録画してあった映画鑑賞を・・アレクサンドリア




アレクサンドリア」2009年 スペイン映画

ローマ帝国が分裂しつつあった4世紀末。エジプトの都市アレクサンドリアは、ユダヤ教と新興のキリスト教が勢力を広げつつあった。図書館長の娘で天文学者のヒュパティアは、美貌と知性に恵まれ、多くの弟子たちから慕われていた。一方街では、科学を否定するキリスト教徒と学者の間で激しい争いが勃発。キリスト教徒は図書館を破壊し、やがて民衆を宗教で支配するために邪魔な存在であるヒュパティアを攻撃するようになる…。byNHK
【製作】フェルナンド・ボバイラ、アルバロ・アウグスティン
【監督・脚本】アレハンドロ・アメナーバル
【脚本】マテオ・ヒル
【出演】レイチェル・ワイズマックス・ミンゲラオスカー・アイザック ほか
【原題】AGORA


久々の洋画、それもスペインというのも楽しみでした。
4世紀末という途方もなく昔の話。



ワンシーン、ワンシーン、まるで絵画を観るような映像。

師弟関係と宗教の対立、残酷な殺戮。


大掛かりなセットは大変見応えがありました。
それだけでこの映画に対する力の入れ具合は相当なもの。




如何にして共生できるか今の時代もそのことを問われている。



天文学者のヒュパティアは美形で知的、講義のシーンを見ていて吉田松陰松下村塾に思いを重ねてしまった。

師弟関係がこれ程信頼の上で成り立つことはいつの世も理想だ、「信念を見失ってはいけない」など松陰も言っていなかったっけ。




それにしてもイスラムユダヤ、キリストとか線引きができないし、無宗教とか無神論者だという人が多くいる現代の日本人特有の考えだと思うけれど、宗教徒の対立はどこか遠くの出来事で難解なもの「触らぬ神に祟りなし」と、傍観するしかない。

けれど、この映画の言う異教徒とキリスト教キリスト教徒とユダヤ教徒の対立は凄く分かりやすい。


それ故に何故そこまで残酷になれるのか、魔女と追い込む未開な人々、古代から繰り返し起きている戦争は残酷極まりない。


キリスト教でさえ残酷な殺戮を繰り返すそうなのだから、理解しろって言う方が無理。

忠誠を誓う、ことの重大さ、安易に信じるのは怖いことだ。

男尊女卑を提唱するようなこと聖書に本当に書かれているのだろうか。


善人同志でありながら対立する構図があるってことをこの映画を通して客観的に捉えることが出来る。


大量破壊兵器によって一つの国がなくなりそうな攻撃方法がある現代、おいそれと対立してはならないと心の底から思う。