外は、今にも雨が落ちそうな、しっとりとした空気に包まれている。
大地がすっぽり雲の中にあるようだ。
50メートル先の景色が、白い靄に遮られている。
靄の中から、ゆっくり こちらに向かって歩いて来る人が、大きなビニール袋を持って家の角に、大きな袋を置いて行く。
さりげなくゴミ出しをしていく只の日常が、まるで昔のシネマの一場面のように動いている。
洗濯、掃除が一段落して、残りのコーヒーを飲みながら至福の時を味わう。
それにしても、今日は余計な事をしてしまった。
後悔半分、達成感半分。
見事に散らかしている、次男の部屋を掃除してしまった。
といっても、掃除機を掛けただけだが。
おやつの食べこぼしや、煙草の灰、それはそれは不潔極まりない。
布団カバーを久しぶりに入れ替えるだけが、我慢しきれなくなった。
余計なお世話だと分かっているが・・・多分、帰って来たら「自分で出来るから、掃除せんといてーや」と言うに決まっている。
自尊心を傷つけたくはないが、明日から3連休。
この状態で友達や彼女を連れ込むのだから、益々状態は悪化するだろうし。
とは言え、やはり、やる気を損なう余計なお世話だと思う。
分かっちゃいるけど、やってしまったものは仕方がない。
この辺の見極めが難しい。
掃除をして自己満足してしまうか?
我慢、我慢で子供の自発的行動を期待するか?
たまには良いだろう。
親の目でチェックも必要だし。