「みんな子どもだった」井上陽水

hitto2014-06-12

雨が降りそうで降らない、梅雨にしてはジメジメもなく適温です。

お爺ちゃんは、どうにか以前の元気を取り戻したようで、今日も元気にデイサービスへ向かいました・・この調子、この調子。

お爺ちゃんのお陰か、私も心の平穏を取り戻し、好きなことに時間を充てることができます。



昨日、谷村新司さんがホストを勤めている番組、「地球劇場〜100年後の君に聴かせたい歌〜」を鑑賞、良くぞ番組を探し録画できました!

ゲストは吉田拓郎さんでした。

お父さんが、わざわざBS日テレの番組欄に目が届き、予約できたことに感心しました。
録画していたものを早速拝見しました。



この頃は、テレビの対談番組が結構目に付いてきました。

中でもよく観ているのは毎週録画予約している「ボクらの時代」「みんな子どもだった」なのだけれど・・「ボクらの時代」は若い現役世代、「みんな子どもだった」は、私世代には憧れの対象の方々が多い。

今だから話せることとか、本当はこうだったとか、どう思っていたとか、昔には考えられなかった組み合わせとかで対談が為されると、ホント嬉しい。


NHK・BSでも「吉田拓郎YOKOSO」に拓郎と小田和正さんのテレビ初対談がありました。





10代、20代の頃の歌を聴くと、ファンだからというよりも、同じ時代に生きてあの場面この場面に歌が流れていて、知らず知らずのうちに影響を受けていた気がするし、好きとか嫌いじゃなく、単純に人生の大先輩として興味を持って話を聞いてしまいます。

結局は好きだからだろうな、興味がなければ番組を観る気もおきないだろうから。


オフコースの曲は親近感が薄いけれど、友人に熱狂的なファンがいて、よくライブの話を聞きました。


「みんな子どもだった」倉本聰さんの、井上陽水さんを迎えての対談も大変面白かったです。

ただところどころ、平行線を辿るような場面があり、陽水さんのインスピレーションや感性を理解し得ない倉本さんが何度かたじたじという感じも見受けました。


「リバーサイドホテル」の歌詞はどんな発想で生まれたのかとか、自分が納得したいのか、「夢は良く見ますか?」という、とんちんかんな質問に、頓珍漢な解答をしていました。


曲は聴く方が勝手に理解していいものだと思うし、気分による選択で聴いたりすることが多い、敢えて歌詞作りの追求をするのは却って興ざめってことにもなり兼ねまさせん。

自分にとっての良い曲は理屈抜きに受け入れ、どんな風に作られたかは、もっとコアなファンが追求したいものかもしれないです。

そういう意味では、倉本さんがコアなファンのために頑張って突っ込みをいれていました。



陽水さんにしてみれば、今さらという感じで、どんな風にでも受け取ってもらえれば幸せみたいな感じで、質問の解答に明確なものもなく感性で作詞作曲してきたというか、倉本さんへの言葉使いには気を使っていました。


陽水さんの歌はどちらかというと暗い感じのものが多いけれど、拓郎さんより陽水さんの曲を私は聴いていました。

代表曲ではないのでこの曲の生歌を聴ける機会はなさそうだけれど、私は陽水さんの「白い船」が大好きです。
暗い感じの代表曲かもしれない。



私は姉妹4人と両親の女ばかりの賑やかな家庭で育ちまして、こういう曲に惹かれるのは家庭環境の五月蠅さのあまりの反動だった気がします。


静かに曲を聴けるって環境じゃなかった。

高校生だった一番上の姉が茶の間に一つしかないラジオに耳を傾け、「聞こえない!」とか怒鳴りながら、洋楽ベストテンを毎日メモしていたのを覚えています。

「西暦2525年」の曲が、私の大好きなサイモン&ガーファンクルの曲よりも耳に残っています・・どういうこと?
今から思うと、本当に勿体ないことをしてしまった、あの頃から追いかけていれば・・・。
きっと、幼い心に浸みるほどの域に達していなかったんだと思います。


自前のラジカセを手に入れたのはそれ以降で、ラジオから洋楽やフォークを何本もテープに録音しては繰り返し聴いていました。

そこに「傘がない」が入っていて、陽水という名前も知らない頃に何度も聴いていました、あの時の衝撃は何とも言えません。


二段ベッドの上段のあの軋みや、かったるい温もりの中で聴いたことを思い出すくらい。

「学生街の喫茶店」とか「結婚しようよ」が何度もラジオから流れた同時期だった気がします。



陽水さんが大ブレークしたのは、あのアルバム「断絶」に入っていた「傘がない」だったと思います。

陽水さんの魅力、楽曲は勿論(70年代しか語れないけれど)、あの声!が好きです、だから何を歌っても陽水色が強く、誰にも真似のできない独特な世界を醸し出し、一度好きになったら病みつきになってしまう。
1曲という選曲ではなく、アルバムごと何度も聴いてしまいます。


悲しい雰囲気と優しい感じ、激しいパンチの利いた「断絶」というよりも、しんみりとした「白い船」の雰囲気が私は好きです。


地球劇場の谷村さんと拓郎さんの話をメモっていたのに、陽水さんの話で終わってしまう・・

明日以降に続き書きます。