朝から、雨模様ではあるが、まだ降ってはいなかったので、ベランダに洗濯物を干している。
9時前、夫の会社から電話。
「携帯が繋がらないので、お休みかと思いまして・・・」なんて、一度も無断欠勤などしたことがないのに、心外だった。
しかも、何か大変な事があったのかも?と、心臓がドキドキするし。
当たり前に出勤していると思っている事が、ガタガタと良くない事(事故)を想像してしまい、一瞬にして不安になる。
メールを打ったが、返事も無い。
もしかすると、電源切れ?
運転中なら、電話は迷惑だろうと我慢する。
連絡が無いのは、無事な証拠と自分を納得させ、掃除、洗濯で気を紛らわす。
今日、次男は、先週の土曜日が文化祭だったので、代休。
いることも忘れそう。
長男は学校だが、昼近くに出るので呑気にしている。
掃除をするのも、長男の離れた所からやり始める。
段々、片づけが出来ない長男の陣地へと近づき、掃除機を武器に片隅へ追いやる。
洗顔を済ませた長男は、パンを頬張り、コーヒーカップ持参で、まだ見ていなかったビデオを観賞しに、部屋へ戻る。
その間、約一時間。
長男がビデオを見終わって、居間に再び顔を出したと同時に、次男が、寝ぼけた顔で降りてきた。
多分、友達のメールか電話で起こされたのか、すぐに出掛けると言う。
友達の家に届け物が有ると言って、起きたままの格好でバイクで行ってしまった。
文化祭も終わり、今度は自分達でライブをするのだそうだ。
17歳ばかりの若いグループで、チケットの印刷から、会場の手配と楽しそう。
長男も高校時代には、何度もライブ経験があった。
次男を横目に、いかにも羨ましそう。
長男の友達で今は、ギターを手に、そのままの夢を本気で追うのは仲間のうち、ただ一人になってしまったようだ。
長男は、今だに漠然とした夢に向かって、将来を模索中。