Paul Simon ・・・The Essential ☆☆☆

hitto2007-09-27

Paul Simon ・・・The Essential ( ジ・エッセンシャル)「母と子の絆」から始まるディスク:1の方が私は好きだ。

ソロ活動になって、試行錯誤を繰り返しているポールの苦心の作という気がするからだ。
まだ、どこかでガーファンクルの陰を断ち切れないでいる思いや・・・(私の勝ってな解釈です)セントラルパークで披露してくれた素晴らしいハーモニーをつけて歌った曲が何曲も入っている。
ポールのソロを聞くよりも、セントラルパークでのコンサートライブを先に聞いていた私の耳は、すでにポールの曲というより、サイモン&ガーファンクルの曲として聞いてしまった。

しかし・・・ポールのソロも味わい深く、何度聞いても飽きない。
曲作りのセンスの良さがたまらない。
S&Gであっても間違いなく大ヒットを生んだだろうが、ポールが解放された雰囲気の中で自由にレコーディングしている様子を想像したりする。
ポールの負けてたまるか!(S&Gに)の精神を強く感じるし、現に逞しく自分の世界を広めていく。
「ボクのコダクローム」までくると遂「お見事!」と言いたくなる・・・しかも、ガーファンクルとのデュオもセントラルで聞くことが出来たし、ファンとしては、2度も美味しいご馳走を食べた気になる。
いかにも、「明日に架ける橋」がS&Gの最終章に相応しかったかと、納得してしまう。
その後、二人ともソロで歌いたい歌を歌い続けたんだ・・・と、長くもあり短くもある時の流れをしみじみ感じてしまう。
ポールが新境地を極めることに努力する、その一方で、ガーファンクルは、流行に捕らわれず素敵な曲を探し求め、癒しの声を聞かせてくれる。

再結成を時々プレゼントしてくれながら、どちらも現役で歌っているというのは、本当に嬉しい。