続・・・Live 1969 ・・・感想

hitto2008-04-21

気持ちの良い快晴。
こんな日はアレもコレもと洗濯をしたくなり、ベランダにゴッソリと洗濯物が並ぶのも楽しいもの。
今日は完璧に乾きそう。
冬の間は、洗わなきゃと思っていた敷物達を乾燥させるだけですませていたけど、やっとゴシゴシと洗えた。


一息つくと、もうお昼。
又、改めて好きなCDに耳を傾ける。


つくづく良く出来てるこのCD・・・S&G( Live 1969 )
Homeward Bound 「早く家へ帰りたい」で始まるのさえよく考えられているな〜と思う。
セントラルパークでは、「ミセス・ロビンソン」で盛り上がってから2曲目に「早く家へ帰りたい」になっている。
実際には「ミセス・ロビンソン」は、後半の始めに歌われることが多かったと思うので・・・しかもCDで聞くのなら、しっとりと始まるのがサイモン&ガーファンクルらしい。
この歌は、ポールがまだ殆ど無名の時イギリスに滞在していた頃に書き溜められた曲だったようです。
その頃の心情が素直な歌詞によって良く表れている。

そして、ひょんなことで、「サウンド・オブ・サイレンス」が全米NO1に輝いて、目まぐるしく慌てふためいて作られた2枚目のアルバム。その時とは違い・・・3枚目のアルバム「パセリ、セージ、ローズマリー&タイム」は、自分たちのペースでゆっくり練られた最高傑作のアルバムで、その中に「早く家へ帰りたい」は収められている。
その前に「早く家へ帰りたい」はシングルヒットしていたので、当人達の要望通り3作目のアルバム作りが進められたのだろう。
ギター一本と二人のハーモニー、二人は音楽のことで殆ど一体となって作られ、歌ったであろうことが、しみじみ感じられる一曲です。ファンにもお馴染みの一曲です。

そして2曲目「動物園にて」
この曲は、4枚目のアルバムに入っている曲で、更に手の込んだこのアルバム「ブックエンド」の中に・・・「ミセス・ロビンソン」や「4月になれば彼女は」等、映画「卒業」に使われて大ヒットした曲と一緒に収められています。
この収録の辺りも仲良くやっていたのだろうな・・・と。
欲を言えば次ぎに「アメリカ」なんかが入っていたら良かったのに。


そのかわりでもないけど、「59番街橋の歌」が次ぎにくる。
そして、いよいよここで言うニューアルバム「明日へ架ける橋」の中から第一曲目「ソング・フォー・ジ・アスキング」を紹介。
アルバムの中では、ポール一人で歌われていて、最後のハミングにガーファンクルが一緒にハモっているのか?(何度聞いても)分からないが、ここでは最初の出だし以外は、二人で最後までハモっている。

アルバムでは最後の曲で余韻をしんみり残して終わるのだけど、実際「明日に架ける橋」の製作の時期は、ガーファンクルが映画製作で忙しかった・・・それが原因で?アルバムはポール一人が歌うことになったのだろうか?どちらにせよ、この曲は「キャシーの歌」同様ポールの思いだけが詰まっていそうな曲なので、ソロの方が入りやすい。

アルバム先行で聴いているので、そう思うだけかもしれない。ハーモニー付きで聴けたのは嬉しい。
そしてガーファンクルの美声が際だつ「エミリー・エミリー」と「スカボロー・フェア」が続く。
「スカボロー・フェア」は、ここまで「サウンド・オブ・サイレンス」に次ぐ大ヒットでした。実際のツアーならここで一休み。


そして後半に入り「ミセス・ロビンソン」の一曲で盛り上げる。
歌い終わった後、ソレまでのツアーにはいなかったバンドの紹介が成されます。その後の「ボクサー」もバンドの参加でテンポが良いです。


次ぎに出始めのポールのギターが冴える「手紙が欲しい」
これは少しアルバムとイメージが違って聞こえる。ポールのお得意の裏声が良い。


そして「フランク・ロイド・ライトに捧げる歌」これは「アートに捧げる歌」とも・・・「さようならアート」とポールが言った曲なのです。

この曲をアートが大真面目に歌ったことで、後にアートは愕然としている。ツアーの時にそれを思って歌ったのかはよくわからないけど、すくなくともここでも大真面目に歌って聴かせている。

その次ぎに1930年代ミリオンセラーに輝いた名曲をカバー「That Silver-Haired Daddy Of Mine」をカントリー調に二人のハーモニーが哀愁に満ちて聴かせてくれる。


そしていよいよピアノ伴奏で始まる「明日に架ける橋」
アルバムでは、3番目にポールとハモって始まるところが好きだったのだけど、やはりアート一人で歌い上げてしまう。その観客の反応は、割れんばかりのの拍手喝采にポールの思いは複雑なところです。

この曲を始めてアートに聴いて貰ったときに、「ポール、君が歌えばいいのに・・・」なんてアートが言ったかどうか?兎に角忙しいアートだったのは確かな事でした。

アートがそう言ったのは、始めて聴いたポールが裏声で歌ったデモテープに感動したから・・・とも何かに書いてある。

この歌の評判がこれ程だと思っていなかった二人には、結果的に大ヒットしてアートの歌唱力だけが目立つことになってしまった。
その複雑な思いにその後々悩まされるのだろうな。
確かにこの曲は、サイモン&ガーファンクルの曲の中では、異質な感じがする。

それまでには無かったピアノ伴奏・・・アルバムでは壮大で大掛かりなサウンド・・・それにも負けないアートの歌唱力・・・全てがパーフェクトの出来のように感じる。

サイモン&ガーファンクルとしても最高潮だったこの曲の出来映えに、もはやそれを越える曲を今後作り出すのは容易なことではなかったかもしれない。


その後がなかったから、こんなにも再結成に胸が躍るし、ソレまでの曲ひとつひとつに思いが募るのだろうと。



次の曲は最初のヒット曲 「サウンド・オブ・サイレンス 」この曲の思いも語り尽くせない。
このライブでも"Fools," said I, "you do not know のところは、ポールの気持ちが力強く入っている。
それが本来の「サウンド・オブ・サイレンス 」という気がしている。

ところが、アルバムや映画のサウンドトラック、セントラルでも穏やかな曲の流れに沿っている。好みはあるけど、私は、穏やかな方が好きです。
ガーファンクルの澄み切った声がとても好きだからです。


「アイ・アム・ア・ロック」それに続くヒット曲。
サイモン&ガーファンクルがアイドルのように初々しく歌われた曲のようで、「ロックしてるぞ!」って感じです。

そして締めくくりに「旧友・ブックエンドのテーマ」充実した日々を想い出にしてしまった旧友の語りに胸が熱くなる。
まさにこの曲が作られた時には、信じて疑わなかった友情があった。
幾度も離れては近づきしていたけれど、その時疑わなかった友情が今も続いていると信じたい。

アンコール曲だと思われる「木の葉は緑」観客が大喜び、もう一曲「アンコール!」と叫んでいるようです。
そして最後の曲「キャシーの歌」
アルバムと同じポールのソロです。ライブの中でこの曲がアンコールと考えるのは無理がある・・・観客の拍手が重なって始まっているのが巧いな〜。

CDのラストには相応しいポールのラブソングだと思いました。
アートもこの曲が好きでソロのライブで歌っていました。・・・・・一気に書き続けた感想が、こんなにも長くなってしまった。

好きな事を書いていられる時間こそが至福の時です・・・て、寂しすぎるかな〜・・・でも、まっいいか!