「阿久悠物語」・・・

hitto2008-08-02

のんびりとリラックスムードで高校野球テレビ観戦・・・第1試合、駒大岩見沢と下関工との戦いでした。

下関工
000003030=6
00602000X=8
駒大岩見沢


下関工の追い上げにはヒヤッとしました。両校互角の強打力・・・駒大の3回6点という大量得点に安心していましたが、なんとなんと、後半の下関の粘りに弱気になってしまいました。北海道北代表、駒大岩見沢、1回戦突破おめでとう!



昨夜は腰をかばいながら、テレビ三昧・・・プロ野球オールスターを流しながら、9時からは「阿久悠物語」・・・5000曲を生んだ天才の激動生涯を完全独占ドラマ化・・・スター誕生!衝撃舞台裏・・・幻の秘蔵映像・・・花の中三トリオピンクレディー結成の裏側・・・70年代秘話・・・と、恐ろしく長い注釈がついている。

昨年8月1日に尿管がんで死去した阿久悠さんの一周忌での放送に合わせたらしい。


5000曲もあるのだから、忙しく曲が次から次へと流れるのかと思えば、まるでそうではなかった。
都倉俊一さん(作曲家)との出会いがあってからは、テレビ局主催のオーディション番組「スター誕生!」が中心になっていた・・・それもその筈、当時の都倉俊一さんとのコンビは絶頂期で出す曲、出す曲大ヒット。

「また会う日まで」がレコード大賞に輝くと、ますますその実力は不動のものになっていった。「アイドル」という呼び名をつけたのも阿久悠さんだったんだ。


森昌子さんの決戦大会・・・音声が本人のものだった。本当に歌が上手だった。
森昌子さんデビューの話し合いがされた喫茶店では、さりげなくサイモン&ガーファンクルの「明日に架ける橋」が流されていた。時代を反映させたのか・・・それだけでも嬉しい。
その後に続くアイドル桜田淳子さん・・・阿久悠さんも桜田淳子さんには相当力を入れていたんだ。
面白かったのは次ぎに出てきた山口百恵さん

「君は、映画に出るとすれば主人公の妹役が似合うんじゃないかな、主人公になる何かが欠けているのかもしれない」・・・なんて言ったんだ。


誰も予想の出来なかった百恵ちゃんの変貌。妹役どころか、主役バリバリだったのだもの。どこか陰のある色気があった。曲毎に成長しているのが、それ程ファンじゃなくとも分かる不思議な魅力があった。
百恵ちゃんの「青い果実」「ひと夏の経験」(作曲は都倉さん)は、あまりに大胆な歌詞で大人びていた。
だけど、何なのだろう・・・存在感が他の歌手と違っていた。自分を見失わない(結果論かもしれないけれど)強い意志が感じられる、そんな魅力・・・「蒼い時」は、私も買って読んでいた・・・やっぱり好きだったのかな。

人気上昇にともない阿久悠さんが百恵ちゃんに歌詞を書かなかったことに興味を持ってしまった。
百恵ちゃんが最初にあんなことを言われて苦手意識を持ってしまったのだろうか。だけどそれで、宇崎さん、阿木さん夫婦が作り出した大ヒット曲に会えたのだから、それはそれで良しか。

「アイドル」が定着した頃、次ぎに出現したのがピンクレディ、ここまで売れるなんて思いもしなかったが、ブーム到来と言うほど凄かった。
阿久悠さんと都倉俊一さんの思うがままに面白い程の大人気だった。
40代後半の女性なら殆ど振り付けを覚えてしまっているのが凄い。私はどこか醒めた目で見ていたけれど・・・本当。


だけど、1978年の大晦日レコード大賞・・・ピンクレディと山口百恵さんの決戦の日、ピンクレディなら阿久悠さん三年連続のレコード大賞・・・実写を交えながら再現された様子が、その時よりも考え深かった。
百恵ちゃんが大賞を逃して立ち去る時は、空気が凍てつく感じがしていたなんて・・・ゾクゾクする。
もう、これ程の国民的「アイドル」は出てこないだろうな。