ナンセンス

hitto2008-12-10

表面は繕っているけれど、精神的にはかなりマイっているようだ。
特に悪いのが取り越し苦労。
気持ちの中で不安が充満しモヤモヤ状態。
ナンセンスと言われりゃ、その通りなので、誰にあたることも出来ない・・・で、こんなところで鬱憤を晴らすしかないという最低なプログになってしまったのも、分かっちゃいるけど書いてしまう自分がいる。


前向きになろうとすると尚更その陰がクッキリと黒く現れる。
気持ちが負けてしまい、瞳に陰を落とす。
何がそんなに不安なのか。
お爺ちゃんの介護がいやなわけではない。
何がどこまで出来て、何をしなければならないかも今は分からない状態なので介護の負担をどれだけ担うかは想像もできない。

不安なのは、お爺ちゃんが死ぬことだ。
死なれては困る。
死なれるのは恐い。
全く私は・・・50を過ぎているというのに・・・お爺ちゃんを看取るなんて。


「死ぬなんて縁起でもない!」と当然、元気になるようにと祈る家族には言えない。


私の両親は21世紀に入り、立て続けに他界している。
札幌と大阪を何度行き来したかしれない。
別れ際に「もうこれが最後かもしれない」と心で泣いていた。
実際看取ることは無理なことで、連絡を待つしかなかった。


自分の生活へ戻ると病に伏す両親のことを考えても仕方がないと、姉や妹に任せっきり。
亡くなってからも、未だに元気に暮らしているかのような錯覚がある。
自分の生活があまり変わっていないからかもしれないが。


父や母であっても死体は恐い・・・情けないほどの恐がり。
主のいなくなったお爺ちゃんの部屋でさえ恐いと感じる。


以前は入院していても平気だったのに、今回の入院は私にとっても深刻な出来事だ。
今も死んでしまったらと恐くて恐くてたまらない。
それでも両親に出来なかったことをお爺ちゃんにはしてあげようと思っている。


NHKスペシャルドラマ「最後の戦犯」と「シリーズ激動の昭和 3月10日東京大空襲 語られなかった33枚の真実」を見る。


どちらも終戦間際の実際にあった話。
「最後の戦犯」は、吉村修(ARATA)がアメリカ人捕虜を上官の命令で処刑してしまい、逃亡の末捕獲され裁かれることに。
自分が人を殺めたこと、その感触をも忘れられず、罪を犯した自らを極刑にと望みます(実際は重労働5年の刑)本人が書き綴ったノートをもとに作られたそうです。
殺人の恐怖がリアルに伝わってくるドラマでした。


「3月10日東京大空襲・・・33枚の真実」は、アメリカが犯した大虐殺ともとれる残酷な映像、警察官の石川光陽さんが撮った写真は紛れもない事実で目を覆いたくなるような写真ばかり。
これを行ったアメリカ兵は裁かれず、「最後の戦犯」のような一人の殺人が裁かれる。


B29のパイロットを指揮したカーチス・ルメイは英雄扱い、アメリカ空軍参謀総長になり、敗戦国の日本は昭和39年、最高位という勲一等の勲章を与えたというのだ。
写真を見せられたB29のパイロットのインタビューでは、「仕方がなかった、任務を果たしただけだ・・・」と・・・そうだ、その通り、戦争は仕方なく殺人という任務に従わなければならない残酷なものなのだ。

戦争を知らない子供たちの孫の孫にまで伝えていかなければならない・・・