三億円強奪事件

hitto2008-12-23

きょうは天皇誕生日、一般庶民の家に生まれたのならクリスマスと一緒に祝われそうだ。
平成の庶民にとってこの祭日は、せめてクリスマスくらい気の合う仲間と盛り上がろうと、イブイブパーティーでもして楽しんでいるのかも?
今年は景気の悪化でイルミネーションの影がやけに暗い。


我が家は?と言うと、クリスマスどころではない気持ちでいたのに・・・昨夜のうちに次男と長女がツリーを出して飾っていた・・・せめてものクリスマス気分・・・普段もなかなかスケジュールが合わないけれど、クリスマスには夕食の献立として若鶏の骨付きもも肉を焼いておこう。
ケーキも生協で頼んだスポンジがあるし、結局恒例のメニューでいきますか。


三億円強奪事件を題材にした映画「初恋」を最初の1時間ほど見てスマスマに変えてしまった・・・


時代は1968年、薄暗いジャズ喫茶、札幌のアチコチにもあった。
テーブルには冷めたコーヒー、それと煙草の煙、目をとじ腕組みをして・・・小刻みに足でリズムをとっている若者達、コーヒー茶碗がカチカチ揺れるほどの音響の中で、瞼の下に何を思いめぐらせていたのだろう。
私も幾度となく足を運んだが、ジャズはさっぱり分からなかった。
けれど、ジャズ喫茶の雰囲気がとても大人びていて現実逃避するにはうってつけだった。


何となく懐かしい時代に会えたが、3億円事件か〜・・・・・で見切りをつけてしまった。


実際にあった衝撃の3億円事件は、頻繁に流れたニュースのお陰で忘れもしない。
時効成立(1975年)夜中の12時に、大騒ぎして友達に電話をして「オメデトー!」と言い合ったのを覚えている。
何が目出度いのか?
「あんたが犯人だったの?やったね」みたいな気持ちだったと思う。


ジュラルミンのケースを知ったのもこの時で、1箱1億円、掛ける3箱と、とんでもない巨額でショックを受けた事件だった。
犯行は今考えても鮮やかで大胆不敵、でもスマートだった。

あの頃流行った映画「俺達に明日はない」のような残酷な最後もなく、未解決のまま終わってしまった。
この日本に必ずいるはずの犯人、いったいどこで何をしているのか?

そのうち犯人が死んで1円も使わず出てきたとしたら、ますます英雄視されるだろうな。


あれから倍近く大人になった自分が、今の荒んだ世の中の方が恐く思うのは、人を殺める事件が多くなったからだろうか。
年末にかけ仕事を失う人達が今年は半端な数じゃない。
そうでなくとも自殺者や犯罪が多いのは年末だったと思う。
物騒な事件に巻き込まれるのは御免だし。
否応なく職を失った人達に、この国の政治家達は何も出来ないのか。


雇用を打ち切るなんて人間のすることだろうか?
他に策がないのだろうか?
管理職の高額な人件費を削ってでも失業者を増やすべきじゃないと言いたい。


3億円事件のあったあの頃は、終身雇用が当たり前になってきて、そこだけ考えても多くの人が明るく暮らせる社会だった。