「警官の血」テレビ朝日

hitto2009-02-14

昨夜遅くに次男は帰宅・・・直接友達とは対面できず、そのまま別の友達の家に行っていたとか・・・今日も数人で病院へ向かった次男。
1台しかないセカンドカー、今は3人の子供たちでカーシェアリング
昨日今日と車はフル活用・・・次男、長男、長女が昨日は引き継いで、今日は次男が乗って行った・・・なんだか戦場へ向かう子供を送り出すような雰囲気で出かける前に一声かける・・・無事に帰って来ますように。


昨日、一昨日と(録画で)テレビ朝日開局50周年記念ドラマスペシャル「警官の血」を見ることに。
最初に正義感あふれる江口洋介さん、その子供に優しい感じの吉岡秀隆さん、更にその子供には実直な感じの伊藤英明さん、主演3人に他にも豪華な顔触れが。


3世代にわたって繰り広げられる警官物語・・・って、いったいどんな?なんて思って見ていましたが・・・配役に文句のつけようもなく、それぞれが迫真の演技でした・・・始めから引き込まれ楽しめました。

時代背景も三者三様で興味深かった。
3世代の青年が警官になってからの10年くらいの生き様なのでしょうか。

警官とか、教師とか、医師とか、親の職業に就くことは珍しいことではありませんが、この物語を見るに、こんなこと本当にあり得るのだろうか?・・・と。
その時代の事件に密接な潜入捜査やおとり捜査、なんだかとても恐ろしくなってしまいました。

時代によって色々違って見えますが、警察という組織の中では何が正義で何が悪なのか・・・権力のある者の前では悪であろうと曲げてしまうことは簡単なことなのでしょうか。


3人が3人とも正義感の強い親譲りの警察官。
しかしドラマでは3人の個性はバラバラ。こんなに似ていないのも珍しいけれど。

ドラマの展開は早いのですが、なんせ5時間・・・最後まで飽きずに楽しめました。
このドラマのどこにも父と子という慣れ合いの場面は見られず(父親は皆、若くして死んでしまったのだから当然ですが)
それが返って父と息子の絆を想像させてよかった。


祖父の(江口洋介さんは自殺だと)揉み消された殺人事件を発端に、二人の息子たちが真実に迫っていく・・・それまでにも職務に苦悩する姿、挫折、果ては精神疾患と、どの世代にも凄みがあって息を凝らしていました。
なかでも、血を繋ぐあの寂れた「笛の音」が切なかった。


この3人の個性を際立たせた、椎名桔平さん、佐藤浩市さんは流石に実力のある役者さんだけあって見事でした。
最初から椎名桔平さんが犯人だと知って見ているので、その狂暴さには、いつもハラハラとさせられていました。

この頃のドラマには珍しく同性、男女の絡みがあり、時に人間臭く良い意味で蓋をしなかった監督さんに拍手。

迫力満点だったのが、2代目警官の吉岡秀隆さんの暴力シーン、それに麻生祐未さんの修羅場はすごかったです。
奥田瑛二さんの表情もさすがでした。
こんな役者さんに今の若手俳優さんが育ってくるといいのですが。
演技派と呼ばれている若手俳優さんの中に・・・う〜ん、今は思いつかないです・・・歳とともに深みが出るものなのでしょう。


5時間という時間だけではなく、内容共に見応えのあるドラマでした。