「マイティ・ハート、愛と絆」2007

hitto2012-04-27

マイティ・ハート、愛と絆」という、2007年のアメリカ映画を先日観ました。

中東で誘拐・殺害されたジャーナリスト、ダニエル・パール (Daniel Pearl) の妻マリアンヌ・パールの手記『マイティ・ハート』を映画化。
2002年、パキスタンで取材中だったウォール・ストリート・ジャーナルのアメリカン人記者ダニエル・パールがテロ組織により誘拐される。ジャーナリストでもある妻マリアンヌは、妊娠中の身体をおして、夫を救出するために全力を傾けるが、事態は最悪の結果を迎える・・byうぃき

主演:アンジェリーナ・ジョリー


みたかな?と、思いつつ録画予約したのですが、やはり観てはいなかった。
タイトルは覚えがないし、最近の映画という理由だけで予約したのですが、観られて本当よかった。
観終わってから、ジョリーのパートナーであるブラッド・ピットが製作に関わり、アンジェリーナ・ジョリーが主演という、これがあの噂の映画だったのかと納得したり、それにしては派手さが全然なかったなあと、すこし意外だなというお粗末な感想。


事件を淡々と再現していてまず驚く。
記録映画としての価値は十分あるなあと思います。
実話ということもあり、理不尽なテロが横行する中東の現実を無関心に暮らす私たちに知らしめる価値は十分にあっただろうと思います。
アンジェリーナ・ジョリーの出現に、最初はもう少しアクションでもあるのかと思って観ていましたが、ジョリー演じるマリアンヌは、妊娠していてやっと安定期に入ったころという感じなので、アクションは無理。妊娠期にこんな衝撃的な事件に見舞われたことが、余計にマリアンヌの気丈さを際立たせていたけれど。
アクションがない代わりに、マリアンヌという女性の精神的な強さとか、ジャーナリストという立場や夫への思いなどは、果敢に表現していたと思いました。
特に殺害の事実を認める場面は、迫力のある絶叫で、やり切れなさに私の気持ちも重く沈みました。

ジャーナリストという使命と、母親となる強さを備えているマリアンヌは、最愛の人を拉致され絶望的になり発狂しそうなのに、怒りを露にするどころか表面上は必死に現実を見ようと前向きでいる。
最後まで希望をすてません。
テレビのインタビューにも冷静に答えていて、逆に不自然な気さえしましたが・・実際そうだったんだろうと思います。
子を宿すと女は強くなるのか、強くならねばと自分自身に言い聞かせるものだから。


ダニーの捜査が進むなかで、ふと、画像を巻き戻してオープニングの画面の文字を書き取ることにしました。
前置きの言葉をもう一度しっかり頭に入れておきたかった。



「9,11の翌日にダニー(夫)とマリアンヌはパキスタンへ。彼はウォール・ストリート・ジャーナルの記者。マリアンヌはフランスのラジオ局と契約。
アフガニスタンの戦況取材のため世界中の記者がイスラマバードへ。

10月7日、空爆が始まった。タリバンの政権は急速に崩壊し、戦争が終わり、マスコミが去った後も私たちは残った。
核兵器アルカイダ聖戦(シハード)の訓練のキャンプ、ペルシャワの避難民を取材するためだ。
トラボラでのビンラディン捜索が続く中、タリバンは再起のためパキスタンへ越境した。

パキスタンではアメリカが敵でタリバンイスラムの兄弟。
私(マリアンヌ)は妊娠5か月になり帰国を決めた。
ダニーには取材があった。

私たちはカラチへ。
世界有数の大都市だ、パキスタンの主要な港でもある。
混沌とした都市には数えきれないほどの人がいる。
その中から一人を探せるのか?」


パキスタンの繁華街の雑踏を写しながら上記の説明がされていた。
考えてみると、以上のことが重要で、殺害されていたというところに至るまでのことに、この映画のほとんどの時間を使われている。
だからかも知れませんが、時間をかけているにも関わらず、捜査の経過が分りづらくイライラすることがあったりします。
登場人物も多くて敵なのか味方なのかの判別にも戸惑います。
捜査事態が地味な作業なのだと思いましたが。

私は、9・11からまだ日も浅いパキスタンの様子が、この映画で見られたことは非常に良かったと思っています。
映画のセットでは表現しきれない現実のものがここにあると思いましたし、映画は半永久に残るものだから。
映画には街の様子、生の人々の動きが写し出されています。
中東の歴史や宗教の違いなど、複雑で分かろうとも出来ませんが、テロという行為がいかに残酷で卑劣な行為だということは分かります。
報復テロといい、テロへの報復攻撃、繰り返し戦争が始まる。
アメリカ政府の対応も当然だろうと、結局は深い悲しみしか残らないと思います。
マリアンヌは、真実を伝えるという仕事に誇りを持っていて、最愛の人を奪われながらも恨むこともせず、強く生きることを示してくれた。


信仰の自由と、治安の良い日本に私はつくづく安堵している。



フィギュア国別対抗戦が、あんなに賑やかにそして華やかな応援で楽しかったから、つい他国の社会情勢などには無頓着になっていました。

応援席が盛り上がっていたイタリアやフランスでも深刻な経済状況で、失業率なども過去10年で最悪の状況だということが伝えられているし。
とくに若者の失業率が高いということ、日本の比ではないようだ。
フランスは大統領選が決選投票になるとかで、国全体が揺れています。
日本も(原発)再稼動やら、小沢さん無罪と政局が揺れているけれど。


そんな中で、日本開催の国別を盛り上げてくれた選手たちに心から感謝したいです。
多分、オリンピックの団体戦では応援合戦などもなくシビアな戦いになるのでしょうが、来年もまた日本で開催というし、正式なオリンピックのルールにのっとった対戦を観たい気もしますが、シングル男女各一人というのは寂しいし、もう一年現状のままのルールで観たいという思いが強いです。
なんだか、話が逸れてきたなあ。



もう一本、「神様のカルテ」2011年、DVD鑑賞。
次男がレンタルしたので観てみました。
櫻井翔さんと宮崎あおいさんが出演なのですが、櫻井翔さんが一生懸命お芝居をしているという感じがしてしまい・・(多分言葉使いのせい)保険会社のパロディにしか思えませんでした。
これを言うと次男が怒るのですが・・時間がないので、そんなところ。


今日は、これから接骨院