映画「カティンの森」2007年・ ポーランド

hitto2014-06-27

昨日の夕方は、久しぶりに雨が激しかったです。
昨日はお爺ちゃんの検診日で、朝から直射日光が強くなくて良かったと思っていたけれど、夕刻には豪雨。
局地的だったのか、激しく雨が降っている最中に働く夫君から電話があって、大阪市内は全然降ってないよ、だって。
洗濯ものはセーフで良かった。



一日、一日が早く、あっという間の週末。
何をしたわけでも、何をしないわけでもないけれど、朝起きてから一日、夜寝るころには、ぐったりしています。


今週の映画鑑賞は「花嫁と角砂糖」と「カティンの森」の2本。

カティンの森」があまりに強烈過ぎたので、2〜3日ずっと頭の中が混乱していました。



下の子が小学生のころに、グループ発表で「ポーランド」を取り上げ、大きな用紙に地図を書いて、学級会(懇談会だったかも)で発表をした記憶があって、それ以来末っ子はポーランドが大好きになり、「ポーランドは大変な国なんだから」と。
私のポーランドの認知度は低く、キュリー夫人ワルシャワくらい、小学生程度かそれ以下でしたので、この映画はかなりショックでした。



その前にこちらの作品の感想を「花嫁と角砂糖」2011年・ イランは、とても素敵な映画でした。

イランの映画というのも珍しいですが、姉妹の関係や親子の関係、夫婦の関係など、会話の多くがどこかで聞いたことがあるようで、平凡な暮らしの中のやり取りに親近感がわきました。

食事や住まい、習慣が違っていても人々の悩みは似ています。

姉妹の家族や親せきが集まって、洋服がどうの、眉毛がどうだと、賑やかにお祝いムード一色だったのですが、式の前日大切な叔父が急死し、結婚式どころではなくなるのです。

主役の女性のしぐさが華麗で思いやりに満ち溢れていました。

多分、急死した叔父さんの息子さんと淡い恋の行き違いがあったのでしょう。
観終わってからしんみりとしてしまいました。


「花嫁と角砂糖」2011年・ イラン  A CUBE OF SUGAR
砂漠近くのイランの古都。静かで平和に暮らす家庭がにわかに騒々しくなる。末娘パサントの結婚準備が始まり、姉たちと家族は祝いの宴をしつらえるのに大忙し。親せきが大勢集まってくるが、皆さまざまな事情を抱えている。そんな中、予想もしなかったある事態がおこり状況は一変。イランの人々の日常と非日常が展開していく。多くの登場人物の会話と心理を丁寧に描写していくストーリーとカメラワークが見どころ。byNHK

〔製作・監督・脚本〕レザ・ミルキャリミ
〔脚本〕モハマド・レザ・ゴーハリ
〔撮影〕ハミド・コズィ・アブヤネ
〔音楽〕モハマド・レザ・アリゴリ
〔出演〕サイド・プールサミミ、ナガール・ジャワヘリアン、ソヘイラ・ラザウィ ほか


カティンの森」2007年・ ポーランド映画

この映画の内容がどうのこうのと語るのは、無意味かと思います。

遺体検証している実写フィルムと、この映画の終りの部分だけでも、戦争の悲惨さ、目を背けたくなるほどの怖さがあります。

第2次世界大戦後は、敗戦国の日本やドイツが非難されることが多いですが、勝利したアメリカやソ連に対しては大きな声で話せる人はいないです。

戦争に関わった国の全ての人の無言の叫びがこの映画の真っ暗なスクリーンから聞こえてくるようでした。
83歳のワイダ監督の思いの込められた作品だと思いました。



カティンの森」2007年・ ポーランド  KATYŃ
1939年、ポーランドはドイツとソ連に侵攻され、ポーランド人将校はソ連の捕虜となる。夫のアンジェイ大尉を探すため、ソ連軍の占領地へやって来た妻アンナと娘。しかし、夫は目の前で収容所へと連行されていく。アンナは辛抱強く夫の帰りを待ち続けるが、1943年、ソ連領のカティンの森ポーランド人将校の多数の遺体が発見される。第80回アカデミー賞外国語映画賞ノミネートをはじめ、世界の映画祭で高く評価された。byNHK

〔製作〕ミハウ・クフィェチンスキ
〔監督・脚本〕アンジェイ・ワイダ
〔原作〕アンジェイ・ムラルチク
〔脚本〕ヴワディスワフ・パシコフスキ、プシェムィスワフ・ノヴァコフスキ
〔撮影〕パヴェル・エデルマン
〔音楽〕クシシュトフ・ペンデレツキ
〔出演〕マヤ・オスタシェフスカ、アルトゥル・ジミイェフスキ、ヴィクトリャ・ゴンシェフスカ、マヤ・コモロフスカ ほか



さて、明日は飛行機に久々乗ることに・・一泊二日で東京へ。