家族で検診レントゲン


昨日は家族でレントゲン検査。
k先生の連絡待ちでギリギリの決定だった。
早くから、予定していたのに、規則を曲げてお願いしたので、こちらもあまり強く言えない。

家族5人で検診なんて、そうそう有るわけもなく、子供にメールをして現地集合。夜8時の待ち合わせ。
長男はカラオケを切り上げて、次男は彼女同伴(何もこんなところまでという気もするが)病院に家族プラス1、で待合いのソファーを占領していた。

次男の彼女は、まだ高1・・・家族の前に姿を現すなんて勇気がいる事だと思うが 、次男が、一人前をアピールしているかの様に普段顔を維持して、彼女をかばっていた。

時間に遅れる事30分、長男もお楽しみのところを切り上げてやって来た。

「急患が入ると、時間が掛かりますよ」と、予め言われていたので、ゆったりと待っていた。
最初に私、そして次男、長女、お父さん、長男と、まるで学生の時に経験した検診のような流れ作業で、要した時間はほんの、10分。

暫くして、K先生が現れて、診察室に呼ばれるのを待っていた。
後で聞くと、おじいちゃんが結核なので、もしかしたら自分も(結核かも?)と、それぞれが内心、緊張していたらしい。

当の私もあり得る様な胸の痛みがあったりしたので、自分が入院した時の事を色々想像していた。最初に呼ばれたのは、私。

ドッキドキの胸の内を悟られないように診察室に入った。
先生はこちらを見るではなく、書類にペンを走らせ、いっこうに私と目を合わそうとしない。
仕方なく、壁に張られた、自分のフイルムに目をやった。

何と白い部分がある。

何だこれは?・・・ドックン、ドックン!

心臓が高鳴るのが自分でも分かった。
良くない事が現実に起ころうとしていると、先生の様子に目をやるが、まるで小説家が、執筆に乗っている時に邪魔するな、というように、まだ口を開かない。

やっと開いたと思ったら、おじいちゃんの事を聞いてきた。
こちらも平静を装って、転院してから肺の水も採ってもらい、この頃は体調も戻り、落ち着いてきたと、要点だけを手短に報告した。
簡単に「そうですか」と答え、私のフイルムの事には触れない。

挙げ句、「みんな、大丈夫ですよ。」と、気にも掛けない様子で言うものだから、

「いやー。大丈夫でしたか?と凄くドキドキしてたんですよ。」と言うと、

やっと、先生がにこやかに、その後のおじいちゃんの方に話を戻した。

最初に肺ガンと診断した手前、こちらの様子も気にしていたとも取れるが、肺ガンに振り回された憤りをひとまず胸の奥に引っ込め、その疑いも有るかも知れないけど、9割方、癌では無いらしい事。

今は結核の薬が多い事以外特に問題がない、「本当に癌でなくて良かった」と言ったら、大きくうなずいてみせた。

一人、一人診断するのも時間が掛かるし、書類にも手間取っているので、「私が代表で貰ってもいいですか?」と言って、順番に壁に掛けられたフイルムの名前を読みながら、診察室を出てきた。

出ると、一斉にみんなの視線を感じ、「みんな異常が無いんだって」、とVサインを送った。

パアッーとその場が明るくなったのを感じながら、意地悪に、子供達に「もう帰っていいよ」と、つれなかったが、ココロでは、健康で有る事に感謝した 。

保健所に渡す為に、そのフイルムを預かって帰って来たが、もう一度、そのフイルム見たのは言うまでもない。