吾亦紅・・・

hitto2007-10-19

久しぶりの雨・・・これを境に寒くなりそう。

吾亦紅(ワレモコウ)少し前のクロスワードの答えが、ワレモコウで、それまで聞いたことのなかった名前を今はすっかり覚えてしまった。

昨日の新聞(読売新聞、朝刊)の編集手帳にすぎもとまさとさんの歌う「吾亦紅」にふれていた。

ちあき哲也作詞、杉本真人作曲・・・この歌をお父さんは覚えていて大好きなのだそうです。
歌詞の内容は、中年の男が墓参りをして、亡き母をしのび、もうじき離婚することになった身の上を墓前に告げる歌であるらしい。

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墓碑の傍らで山から吹き下ろす風に揺れている吾亦紅の花に「小さな町に 嫁いで生きて ここしか知らない 人だった」母の、ひそやかに咲いた人生をかさねている。  つまずいたり、ころんだり、浮世の酸味を知る年頃になって、家族から離れて故郷にひとり暮らして逝った母の、語りはしなかった悲しみがようやく分かった。「ばか野郎と なじってくれよ」と歌う。

親が子を思う情はいつの世にも、「永遠の片思い」であるという。片思いに応えられる年齢になったとき、親はいない。墓前にたたずめば人は誰もが、「ばか野郎」となじってもらいたい親不孝な息子であり、娘であろう。この秋、墓参りはしましたか?「髪に白髪が混じり始めても 俺 死ぬまであなたの子供・・・」すぎもとまささんの歌はそう結ばれている・・・・・・・


親孝行したい時にはもう親はいない・・・ 親不孝な娘の気持ちになり、今は叱ってもらえる親はいないのだと、改めて悲しみが胸にこみ上げる・・・
日々の暮らしに親を思う気持ちは日毎薄らいでしまう・・・それも仕方のないことだと思うが、こうも言葉で語られると、悲しみの実感が沸いて声を上げて泣きたくなる。
まるで親にはぐれた迷子のような気持ちが今も残されていることに気づき自分が驚く。

「ねえ、親って、いつも子供に片思いなんだよね」と、そばにいる長女に聞いてみる。
「心配するんじゃない、お母さん。○○(長男)は、きっとお母さんに片思いだよ」だって。
「どういうこと?」
突然、親不孝な娘が、子不孝な母親だと気づき我に返る。
ザコンか〜?よ〜く、考えてみよう。