しおさいの詩 ・・・懐かしのフォーク☆

hitto2007-11-17

しおさいの詩    1971 作詞、作曲  小椋佳

潮騒の浜の 岩かげに立って
潮騒の砂に 涙を捨てて
思いきり呼んでみたい 果てしない海へ
消えた僕の 若い力 呼んでみたい

青春の夢に あこがれもせずに
青春の光を 追いかけもせずに
流れていった時よ 果てしない海へ
消えた僕の 若い力 呼んでみたい

恋でもいい 何でもいい
他のすべてを 捨てられる
激しいものが 欲しかった

潮騒の浜の 岩かげに立って
潮騒の砂に 涙を捨てて
思いきり呼んでみたい 果てしない海へ
消えた僕の 若い力 呼んでみたい


1971年のデビュー曲でした。
私がしんみり聞いたのは、確か20歳になった年。

一人、函館に住む友達を訪ね、喫茶店で待ち合わせをしていました。
時間に遅れてきた友達が姿を現すまで、大人になった気分でコーヒーを飲み、BGMに酔っていました。
その時のBGMが「しおさいの詩」歌ではなく詩です。

独特な深みと暖かく包むような声・・・そして潮騒の香りが微かに漂う街で、如何にも函館にマッチしていたな〜と思います。
何故か、その時の窓から入る光りと、椅子に横たわる感触が、今も残っているのです。多分函館という特別な場所が、気持ちを解放して、ゆったりとした雰囲気に浸っていられたからだろうか。

しおさいの詩」と、その時は、きっと「彷徨」のアルバムを流していたんだと思う。BGM全てが、小椋桂さんだった。

その前から、小椋佳さんという名前は知っていた。
やはり、全盛期の井上揚水さんのアルバム「氷の世界」(1973年リリース)の中に二人の共作(作詞:小椋佳 作曲:井上揚水)「白い一日」が入っていて、アルバムは、爆発的な売れ行きだったと思う。
兎に角、若者の間では超がつく程有名だったから。

本当は、小椋さんの歌が先でしたが、小椋さんには派手さがなかった。
もともと、そんな事を望むべき人ではなかったと、当然推測してしまいますが・・・。詩の味わいは、小椋さん独特の世界が有り、この感性が素晴らしいです。
到底、本来の意味など(私が)掴めていないのでしょうが、それを歌う声がまた優しく説得力を持っていて大好きな曲です。

確か、ご本人登場のライブをNHKで放送され、テレビにかじり付いて見ていたと思います。
多分、布施明さんの「シクラメンのかほり」がヒットした後でした。(布施さんも出演していたかな?)
布施さんの歌唱力も流石なのですが、ご本人が歌うと、又、歌の意味が違って聞こえてくるのです。シンガーソングライターであることが、感動をより与えてくれたのでしょうか。
多感なあの頃を思い出させる一曲です。