私の宝物・・・

hitto2008-01-12

今日は、全く予想通りの雨です。
湿度が高いのと、部屋干しの洗濯物達のお陰で、暖房のきいた部屋に潤いをも至らし、お肌にも喉にも良い環境のようです。

1月は、母が亡くなって8年目の命日(30日)がある。母と私を繋ぐものは数少ないが、想い出に浸るくらいの写真やビデオ・・・そして母の手作りの作品が2点、3点、居間の上段に置かれている。

1点は、和紙で作られた「ひまわり」の額。もう1点は、これも和紙で作られた5杯の引き出しの付いた小箱。実家を整理した時に、私が選んで譲り受けた裁縫箱。
そして晩年、民謡教室に通いつめ、自ら録音したのだろう。カセットテープに入れてある母の声。多分、元気な時には、いつも持ち歩いていた・・・ウォークマン

このウォークマン、葬儀の後、子供が欲しいと言うので持ち帰って来た。
下の子がまだ小学生(4年生)だったので、持ち運びの良いウォークマンは、良い遊び道具となって暫く子供に(2,3年の間)占領されていた。
ところが、高学年にもなると、CDレコーダーの、より良い音の方に移り、ウォークマンには全く興味を示さなくなった・・・というより、飽きてしまったのだろう。

カセットテープには、ラジカセから録音した当時の歌謡曲が何曲も入っていたが、音的にはいまいち(それでも、私達の時代には、最も手軽に楽曲をためる優れ物だった)
時代は変わり、CDレコーダーも引き出しの奥の方へ追いやられている。
MDの出現によって、何枚ものCDは、MDに録音され、持ち運びもスマートだ。

そして究極のiPodへ、4Gか8Gかと(何れも高価だが)ウォークマンは、子供達にとっては化石のような存在。

ところが子供達がウォークマンに見向きもしなくなった頃に、私はサイモン&ガーファンクルに再燃してしまった。 お父さんの車に置きっぱなしのカセットの中に、確かにS&Gのものがあるのを思い出し、市販されていた(比較的音の良い)カセットをウォークマンに仕込み、布団に潜り込んでは、スイッチを入れて聞いていた・・・イヤいる。

なので、殆ど毎日毎日、今夜はA面今夜はB面と、繰り返し繰り返し、聞いては眠りについている。
それが子供達からすると、時代遅れのウォークマンを聞く母親が、気の毒と写るのか?「そのうち、iPodの2台目を買うことが出来たら、お母さんに今のiPodあげるね」なんて言われてしまう。
「いや〜、本当?早く2台目買ってね!お母さん待ってる」なんて如何にも嬉しそうに答えるのだけど。

実際は、母の形見のこのウォークマンがお気に入りで、自動的にスイッチが切れるのも、寝る前のホンの15分程度の長さも、眠りに付くには丁度良い長さだし。

第一に母の温もりのあるウォークマンということが大きいのかもしれない。
そしてS&Gの歌声に飽きることもなく、毎日癒されない日は無いのでした。

SIDEー1・・・Bridge Over Troubled Water ・ Cecilia ・ Mrs. Robinson ・ El Condor Pasa  ・ Homeward Bound ・ Bye Bye Love

SIDEー2・・・The Sounds of Silence ・ The Boxer ・ So Long, Frank Lloyd Wright ・ America  ・ Old Friends ・ A Hazy Shade of Winter

と、一般的に有名な曲ばかりを不規則に並べた、商魂たくましいカセットテープです。
今では、カセットのワゴンセールにも並ばない?もうカセットなんて無い?
殆ど手に入るのが難しくなっている、カセットテープとウォークマンは、私の宝物なのです。