The Boxer・・・こんなにも書いてしまった・・・

hitto2008-02-09


雪です。
大粒の雪が降りました。
部屋の中が寒くなろうが、窓を開けて暫し見入ってしまいました。

そうそう、写真写真と・・・携帯で写してみるけれど、さっぱりその凄さが見えない。
この目で見る雪の光景とは程遠く、感動まで写すことはできない・・・です。


この頃、サイモン&ガーファンクルの曲がラジオから流れることがあるので、いつも聞いている曲なのに、ニンマリとする自分がいます。
この季節、「A Hazy Shade Of Winter 」と「The Boxer」のリクエストが多いようで、どちらも冬のイメージにあっているからなのでしょう。

ボクサーの方はイヤホンで聞き込んでいるので、その心地良さを書いてみよう。
オリジナルは、兎に角素晴らしい出来で、始まりのポールのギターが冴えています。
そして、物静かにポールの独唱で呟くように始まります。

I am just a poor boy ボクは貧しい少年
Though my story's seldom told〜 滅多に身の上ばなしなんかしないのだけど・・・
と、まるでポールの心情を語るような曲だと、後日、本人も認めているようです。
そして、私が最も好きな瞬間・・・

All lies and jest〜アートの声が重なります。
なんて暖かみに包まれてしまうのだろう!・・・S&Gの曲の中では、二人の声が重なり、それぞれの曲がとても素敵なハーモニーなんだけれど、このボクサーが一番だと私は思っています。

特にイヤホンで独り占めして聞こえるこのボクサーに、何度も神経を集中させられてしまうのです。
流石に100時間ちかくもの時間を費やして作られた曲という気がします。

この手法で大好きな「American Tune」がS&Gの曲として録音されたなら・・・と考えても仕方のないことにまで及んでしまいます。


私は1982年、大阪球場のS&Gコンサートに行けたのです。
それからすっかり忘れてしまった曲を、2003年、NHK、BS2録画、S&Gのセントラル・パークでのコンサート(1981年9月19日・・・53万人を集めた伝説のコンサート)を見てから興奮が蘇りました。

再びファンになった私は、手当たり次第にパソコンで検索・・・と言っても、長女の机にPCが置いてあったので、ほんの少しの時間しか使えませんでしたが。

検索していて、外国の方のページに若かかりし時の(S&G)映像を見つけた時は、驚きでした。
その中にボクサーもあって( Songs Of America TV Special 1969 と書かれていました)英語に疎い私にも、何度も繰り返し見て聞くうちにレコードにない歌詞だということに気付きました。
そこの部分がとても良い歌詞なのです。そして、セントラルでもこの歌詞が歌われていました。

Now the years are rolling by me 過ぎ去った年月は
They are rocking evenly すべて同じように素晴らしい
中略
After changes upon changes 変化に変化を重ねても
We are more or less the same 僕らは結局変わっていない
After changes we are more or less the same どんなに変わろうとも、僕らは同じさ
 

かなりの年月が経過した後なので、S&Gの本を読むうちに二人の間に亀裂ができてしまったことが、もしかしてこの歌詞を省いてしまったのか?と勝手に深読みしてしまいました・・・が、きっとレコーディングする過程で、間奏の部分を多くとって、ポールのギターをたっぷり聞かせることにしたのでしょう。


そしてこの歌詞はとても個人的です。S&Gの二人は、どのライブで歌う時もこの歌詞を入れています。
まるで二人の友情を確認しあうように。

ポールは、ソロになってからも「The Boxer」を歌っていますが、アートはとてもショックだったようです。ポールの作った歌なので、どう歌おうといいのですが、アートにとってはデュエットでなければ・・・という気持ちが強かったのだと思います。
今は、とっくにそんな気持ちはないようです・・・って、聞いたわけではありませんが・・・。

「The Boxer」の余韻に浸りながら、気持ちも癒されて眠りにつくのは、最も贅沢な私の喜びです。