「クローサー」&「バベル」・・・

hitto2008-05-31

晴れたり曇ったり雨降ったり・・・
昨日、ムービープラスの予約録画していた映画を立て続けに2本見ました。


全く性質の違う映画・・・最初に「クローサー」2004年アメリカ映画
監督は、あの有名な「卒業」や、ガーファンクルが出演した「キャッチ22」「愛の狩人」の監督マイク・ニコルズ・・・ネット検索するとこの「クローサーゴールデン・グローブ賞2部門受賞しています。
最優秀助演男優賞:クライブ・オーウェン 
最優秀助演女優賞ナタリー・ポートマン
って、ことが分かりました。
人間(恋愛)模様が交差する大人の映画・・・もっと性描写があれば間違いなく18歳未満お断りでしょうが、映像としては肌の露出も少なく、返ってそれが言葉の嫌らしさを強調しているように思いました。

ストリッパー役のナタリー・ポートマン(アリス)は魅力的で、スタイル抜群。
アリスがストリッパーを仕事として割り切っているところがとても好感が持てました。ストリッパーを仕事として割り切ることで、男の愚かさとアリスの強さが浮き彫りになり小気味よかったかな・・・仕事という意識が気高くさえ感じていました。
それに控え、男ってバカっぽい。
ジュリア・ロバーツが演じたアンナも自立していて格好良かった。でも、男に振り回され押しの弱い役どころはちょっと・・・ジュリア・ロバーツのイメージダウンにも感じるのだけど・・・それでも気品のある美しさは健在でした。

いっそコメディータッチの映画なら、それぞれの身勝手さを笑って見られたかもしれない。日本人のノリにはない文化の違いがあると思うけど・・・アメリカにしてもそうはならない事の方が絶対多いに違いない・・・美男美女の別世界で誤解しそう。
アンナの瞬間に醒めてしまった感情に大きく頷いた。


もう一本は・・・「バベル」
『バベル』(Babel)とは、2006年のアメリカの映画。アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作品。
2006年カンヌ国際映画祭コンペティション部門で上映され、監督賞を受賞。菊地凛子が米映画批評会議賞新人女優賞を受賞とか・・・<Wikipediaから>


旅行でモロッコを訪れたアメリカ人夫婦ブラッド・ピット(リチャード)ケイト・ブランシェット(スーザン)・・・その夫妻の子どもとベビーシッター・・・父親からライフルを渡された遊牧民の兄弟・・・母親を亡くした父親と耳の不自由な娘(役所さんと菊地凛子さん)
・・・これがどんな関係で繋がっているのか、中程にくるまでつかめなかった・・・ある種謎解きの面白さはあったけれど、事が深刻過ぎて死に直面したスリルと国の違い、置き去りにされた恐怖、苛立ち、後悔・・・切羽詰まった人の感情を見る方も苦しかった。

日本の現状が映されていたが、あくまでも監督を通して見たものだと、私はちょっと首を傾げる。
菊地凛子さんが各賞に輝いたことは、頑張り屋さんだと思うし、堂々とした演技は、他の役者さんのなかでも光っていたので納得・・・はち切れる若さと疎外感、大胆で軽はずみな行動を見事に演じていた。

それとモロッコの兄弟、ブラビの息子の演技とも思えない演技は迫力がありました。

アクション映画のようなヒーローはいないけれど、アクション映画とは違った一寸先の恐怖の出来事が現実味を帯びてハラハラと迫ってきた。
この映画は見る方の立場で全く違った感想を持つのだろうな。

ただ軽率な日本人の行動が発端だったとは・・・如何にもありそうで、うなだれてしまう。