「カッコーの巣の上で 」1976年アメリカ映画

hitto2009-01-28

昨日からお父さんは東京へ出張、今晩か明朝未明に帰宅する・・・無事に帰って来ますように。
毎日の新聞で悲惨な交通事故の記事を目にする度、車に乗る家族が心配になる。
車で出掛けて行くと帰ってくるまで不安が波のように押しては寄せる。
これ程までに心配性だったかと自分に呆れるほど・・・疲れる・・・これがまた歳をとる毎に強くなっているので、多分死ぬまで続くのか。

こんな不安を外にやるには、自分の興味のあることに没頭するしかない。


カッコーの巣の上で 」 1975年・アメリカ ONE FLEW OVER THE CUCKOO'S NEST ・・・映画鑑賞

主演はジャック・ニコルソン、1975年のアカデミー賞で、作品賞・監督賞・主演男優賞・主演女優賞・脚色賞の主要5部門を制した・・・まだ見ぬ名作をやっと見ることが出来ました(昨日のNHK・BS2)。
ストーリーはウィキペディアに詳しく・・・。



刑務所の強制労働から逃れるため精神科病院に入ったマクマーフィ、主演のジャック・ニコルソンがいきいきと演じている、それに若い(当たり前だけど)・・・最近の役者さんでこんな人いたかしら?行動力が、何とも頼りがいのある・・・精神科病院において、ただひとり正常な心の持ち主だったと思わせてくれる。


40年も前の精神科病院の実体を批判しているのか・・・これは今見てもショックだ。今は一人一人が自分の曖昧な心を持て余し、正常と異常の境目なんかが分からなくなってきている。
マクマーフィが加わることで患者達に様々な変化が表れる・・・それが一番の治療法で、生きている喜びが画面いっぱいにひろがる。


管理体制の厳しい病院に対してマクマーフィがそこまで出来るか?というくらいノビノビと他の患者を巻き込んでいくのは痛快。
逃亡するなら何時でも可能な気がしたが、マクマーフィにとっては、どうでも良いことだったのか?いまだに分からない。
仲間に恵まれ、だんだん楽しくなってきたのか?


管理する側の婦長よりも患者の思いに敏感だったマクマーフィ。
若いビリーという患者の自殺はその中でも悲劇としかいえない思いで熱くなった。

婦長にしても悪人ではなく、この時代の優秀な人材だったと思うが、ビリーを追い込むところは、今の時代にもいる教師や上司、親の立場にいる人(管理する側の人)には考えさせられるところ。


最後にマクマーフィが病院の治療法で廃人のようにされてしまった。
あの「こめかみ」に送る電気ショックを何度もされたのだろうか?恐ろしい体罰だ・・・部外者には見えない残酷な物語を見せられた気がした。


因みに、ジャック・ニコルソンは、アート・ガーファンクルと「愛の狩人」以来のお友達。「恋愛小説家」1997年でもジャック・ニコルソンはアカデミー主演男優賞を受賞している。エンディングで歌っていたのはアート・ガーファンクル。Always Look on the Bright Side of Life♪