「おくりびと」

hitto2009-02-22

2・22・・・+2で誕生日です。


朝いちばんの鑑賞「おくりびと」中央に近くとっても良い席で観られました。
10時の開演で座席は半分ほど空いていましたが、次の開演のときには、「残りわずかの空席ですので、お急ぎ下さい」と言うアナウンスが・・・次は満席のようです、早く行って良かった。


アカデミー賞を総なめしただけあって、本筋も裏切りませんでした。
この映画は、大切な人を亡くした経験者であればなおさら涙なくしては観られません・・・だから敬遠していたってことも考えられるのだけれど。


所作の美しさは言うまでもないのですが、この映画の古びた田舎の街並み、かつてはスナック(喫茶店)だった住まい、NKエージェントの建物、銭湯の佇まい、日本の古き良き時代の装飾なのに、どこかカントリーを匂わすセンスの良さに惹かれました。
レコードやテーブル、銭湯の壁画、雰囲気があって何故かほっとする。


後半からはハンカチ片手に鼻がグシュグシュいっていました。
納棺師という職業への偏見はもとから(母親の葬儀を経験してから)ありませんでしたが、大変な仕事だということがよく分かります・・・誰にでも(特に死者を怖がる私には駄目でしょうが・・・)できるという仕事でもありませんし、なんだろう・・・使命感だろうか。
どんな形で死がやってくるかわからないという・・・辛い仕事でもあるけれど・・・それでもやり甲斐のある大切な仕事だということが分かりました。
何か、人間の尊厳ということを考えさせられる映画でした。


必ず誰にも訪れる死への旅立ち、自分のこととして考えても納棺師さんを選んでおきたい・と・・・そう思わせる、死後のことを任せられる人がどうか傍にいますように・・・祈るだけ。できれば本木雅弘さんにと指名しておきたい。


生きていくということも残酷だなと再確認、生きていたものを殺して食べて頂く・・・しかも美味い、あたりまえだけど、食べ物を粗末にしては罰が当たる。


そういえば、母を看取ることのできなかったことの償いかな?・・・なんてモッ君が言っていたけど、そういう不思議ってあるような、それが使命感だと(私は)感じてしまったのかな、だから山崎さんの「天職だよ」と言うことばが離れない。


山崎さんや余貴美子さんの巧みな演技に、笑うところもしばしばありましたが、本木雅弘さん、広末涼子さん、山崎努さん、余貴美子さん、吉行和子さん、笹野高史さん他もみんな良かった。
そしてこの映画を最後に亡くなった峰岸さん、皮肉な大役だったかも知れませんが、台詞がなくとも大きな存在感でクライマックスを盛り上げました。
もう、泣けて泣けて、もう少しチェロの演奏を聴いて心を落ちつかせたかった。
館内が明るくなるのが少し恥ずかしい・・・。


あの石には泣けました・・・父親の思いが込められたゴツゴツした大きい石と父を思う優しい丸い小さな石。

その思いに胸を熱くして、映画館を後にしました。



昨夜のRESCUE(SR)車の中で、そして我が家で・・・・・

読売新聞  Y&Y(日曜版)・・・難問編
クロスワードの答え・・・・・シュテンドウジ(酒呑童子・・・答えも難しい)
数独の答え・・・・・2+8=10・・・10