ご立腹

hitto2009-02-28

思ったより道路は空いていて、朝9時前には病院へ着いていた。
真新しい院内は、朝の光が眩しく廊下に反射していた。お爺ちゃんのベッド脇にある窓からの景色も明るくて気持ちがいい・・・・・


ところが、ところが、お爺ちゃんの機嫌が悪い。
開口一番、昨夜のトイレ事件の一部始終を声を大にして話し始める。
始めから興奮状態・・・深夜のトイレ、どうやらトイレの中で置き去りにされたようだ。


車椅子から立ち上がったお爺ちゃんがトイレに入ったところで、付添いの介護士さんがどこかへ行ってしまわれたのか・・・お爺ちゃんは自分でパンツが下せないのです。
どんなに惨めで悔しい思いをしたのか、興奮状態でよくわかる。
たまたまお爺ちゃんの状態を知らない介護士さんだったのか・・・他に用事があったのか・・・。
戻ってきた介護士さんが、そのことに気がついて謝ってくれたまではいいが
「それなら、尿瓶にしましょうか・・・」とまた余計なことを言われるものだから、ますます気持ちが収まらないお爺ちゃん。
尿瓶が使えるならこんな思いはしなかった。


介護者をひとりおいて、その場を離れるのは問題だとは思うものの、この事を発端にそれまでのストレスからか、次から次へと不満が爆発。
病室中に声が響き渡る。
お向かいのkさんも長いリハビリ生活で「介護士さんもいろいろな人がいるから、言いたいことは山ほどある」と一緒にうなずいている始末。
こんな時は、なだめるように言うと尚更機嫌を損ねる・・・かといって一緒に憤慨してばかりもいられない。
病棟の責任者である介護士さんに伝え、よくよくお願いする。


左手のしびれが残り、まだ不自由をしているお爺ちゃん・・・その左手のリハビリを一人で頑張り過ぎたのか、見兼ねた介護士さんが「ひとりで(リハビリを)してはいけないですよ」と言われたことを真に受け「やってはいけない」と言われたと何だか御立腹。
今日の面談では「グーパーとやるのはいいでしょう」と言われたものの
「やってはいけない、と言ったでしょう?」と突っかかる始末。

リハビリ病院を後にして、近くの梅林へドライブ。
午前中ということもあって、駐車場も空いていた(帰る頃は満車でした)梅は5分咲きから7分咲き、白やピンクの艶やかさ、香りがほのかに漂い、ぽかぽか陽気でした・・・梅林に来られたのは何十年振りのことだった?
これも、お爺ちゃんのお陰と感謝。

さて、お爺ちゃんの病院へ早くに行けたので、今晩はゆっくりとリラックスできるかな。
NHKドラマスペシャ白洲次郎が面白そう。


【みどころ】
英国仕込みの紳士道をプリンシプルと呼び、日本で初めてジーンズを履き、近年「日本一カッコいい男」と呼ばれ、注目を浴びている真のリベラリスト白洲次郎。戦前は近衛文麿首相のブレーン、戦後は吉田茂首相の側近となって政治の中枢にいた、昭和史の鍵を握る人物であるにも関わらず、その生涯は歴史の闇の中に埋もれています。
今回、白洲家の全面的な協力を元に、イギリスロケを含む壮大なスケールと知られざるエピソード満載で、白洲次郎の生涯を初めて映像化します。ドラマの進行役は、生涯の伴侶である白洲正子。『かくれ里』、『西行』、『両性具有の美』などを著し、能・骨董・きものなど日本伝統の美を追求した稀代の目利きと言われています。
「生き方の指針」として現代にも十分に通じる、白洲次郎の骨太なダンディズム。己の良心のみを信じ、輝かしい未来を夢見て、「敗戦」「占領」から「独立」へ激動の昭和史を生きた一人の侍のジェントルマン道を描いていきます・・・・・・・・・・byNHK