「ミス・ポター」2006年アメリカ・イギリス映画

hitto2009-03-11

ミス・ポター」  2006年アメリカ・イギリス映画

公開時期に見に行きたいと思っていた映画でした・・・が、日程が合わず時は流れ・・・「ミス・ポター」をテレビ欄に見つけ、逃さず録画・・・やっと見ることができました。


レニー・ゼルウィガーが主演、ミス・ポタービアトリクス・ポター)役を難なくこなしています。
あまりに有名なピーターラビットの生みの親であるポターの半生とは・・・



時代は1902年、ヴィクトリア王朝時代とあります。
ポターは1866年7月28日、ロンドンで生まれ、上流階級の封建的な家庭に育ちました。
その中でどうやって世界に愛されるピーターラビットを生み出したのか・・・興味津々です。


父親の影響を受け、子供のころから絵を描くことが大好きだったポターは、動物の絵をたくさん描きます。
自分の描いた絵が褒められる場面は父親の大きな愛情に包まれた、とても幸せな環境に育だったのだと分かります。
ただ、ポターの母親は、あたり前のように結婚が女の幸せだと考えていて、婚期を逃したポターのことが心配で堪らないのでしょう。今の時代もそう考える母親が多いと思うのですが、本人任せでいるしかない。

当然、身分の違いに神経質なのも頷ける。

実際に結婚は本人同士の問題とは言えない部分があるし。

親の価値観を押し付ける母親、私もやっていました。



出版社では軽くあしらわれ、編集者の末弟ノーマンをポターの担当にするのですが、これが運命の出会いでした。
ノーマンは編集の経験がなく、新人の編集者としてポターには親切丁寧に応対します。
ピーターラビットが世に出た瞬間は感動を呼びます。
ポターが納得できる絵本を作ろうと印刷するところにまで出掛けたりして、一所懸命で見ていてわくわくします。


ノーマンのお姉さんミリー(エミリー・ワトソン・・・絶対見たことあるなあ)がまたポターの理解者で、同じ未婚という立場に親近感があったのでしょうか、会話が面白く男勝りで魅力的な女性でした。
ノーマンがポターにプロポーズしてこれで幸せになれるはずが、何てことでしょう・・・ノーマンは病気で帰らぬ人に。
それも身分が違うと親に反対されて、ポターの心を試すように夏の休暇(3か月も?)離れ離れにされている間に。
予想もしない展開でした。


失意のままポターは、家を出る決心をしました。
「本物のアーティストだ、誇りに思うよ」と父親は言ってポターの決断を認めることに。
その頃にはもうポターは一生暮らしていけるだけの経済力がありました。本人もビックリ。


家を買い、次々に独身女性が農地を競り落とすなんて・・・ここから始まる生き方は、その時代には考えられないのかもしれない。
絵本が評判になり立派に自立できるほどの経済力があったこと、そうしてそのお金で農地を買い取り自然保護の功績を残したことは後世まで伝えられる。やっぱり凄い人なのです。


ポターにすれば幼い時からの友人ピーターラビットの住処を買い占めただけなのかも・・・何れにしても、変わらぬのどかな農地が広がる景色はどこからかピーターラビットが現れそうです。