在宅介護

hitto2009-04-22

毎朝の番組、お父さんがいるとABC(朝日)にチャンネルを合わせている。

お父さんの出勤後、私はすかさず関西テレビ(フジ)へ変えてしまうが、大体は落ち着く暇もなく時計代わりに見ている程度なのです。
それでも興味のあるニュースには、時々目が釘づけになってしまいます。


有名人の訃報は、やはり身近に感じられ心がざわつく。
それも自分より若い人の死は、どうしようもない思いに包まれる。


何がそうさせたのか、清水由貴子さんの自殺のニュースは大変ショックでした。

スター誕生の後、新人賞を受賞・・・俳優になってからの彼女まで。
派手ではないけど、人の良さが滲み出た、その優しい笑顔に象徴されていました。
いつもまわりの雰囲気をほんわかと包む人でした。


芸能活動を休止して、母親を介護していたそうですが・・・なぜ?自殺となってしまったのか。
人に頼ることもなく、一人で背負い込んでしまったのか。
介護の問題は、どれも似通っていると思いがちだけれど、介護する人間と介護される方の人間の数だけ個々に抱える問題は違っているのでしょう。
そばに病気を抱えたお母さんが残されていたというのも辛いことですが、お母さんを道連れにはしたくなかったという思いがきっとあったのだろう。
介護放棄を罪だと思ったのでしょうか、その抜け道を見つけられずに、自ら選んだ答えを実行してしまった。
もう、まわりの誰の声も届かない。


それまでお母さんの介護を精いっぱい頑張ってこられたはず、どんなにか疲れていただろうと思うと悲しくてならない。
介護する家族の苦労は、傍から見ているだけでは理解しにくいことが多いのだろう。
ひとりで介護するのは、どんなにか重労働だったか・・・密室での介護は、途方もなく深い底まで寄り添うようなものかもしれない。


これから老後に向かっていく自分にとっても、まるで予想が立たない・・・子供がいるからと安心などできないだろう。
医療の進歩とともに寿命が延びた今、介護される確率は高い。
介護施設の充実が望まれるけれど、今はどこも満員で、しかも人手不足と聞くし。


これから在宅介護が始まる我が家の事情もあり、今一度、「一人では抱え込まない」と心に刻もう・・・「だいじょうぶ・・」って声が、今は聞こえてきそうだが・・・自分の時は分からない・・・せっせと老後資金を貯めるしかないのか・・・もう、そんな歳かな・・・遅い?


岡本信さんに続いて、清水由貴子さんの冥福を心からお祈りします。