帰って来ました。

hitto2009-07-21

読売新聞 Y&Y(日曜版)
クロスワードの答え・・・・・ホウキボシ
数独の答え・・・・・3+8=11・・・11

午前11時を過ぎてやっと私の時間。
夢のようなコンサート、あっという間でした。
昨夜、無事に2泊3日の日程を終え帰宅しました。
サイモン&ガーファンクル御一行もニューヨークの帰路に着かれただろうか。


日本では46年ぶりの皆既日食が明日見られるという、沖縄や硫黄島で、月と太陽とそこに立つ人の目が一直線上に並ぶなんて、こんなチャンスはそうそう巡っては来ない。
S&Gのコンサート生演奏もそうそう観られるものではありませんでした。
その奇跡とも言えるコンサートの場所に2度も一直線上に並ぶことができました・・・それだけで幸せ者だと感謝しています。


たった3日離れただけで何から書いていいやら、ごちゃごちゃの頭から溢れ出たものだけを殴り打ち、みだれ撃ちです。

18日、汗だくで洗濯を済ませ、私はタンクトップに薄い半そでカーディガンといういでたち、夫はSimon & Garfunkeとネームの入ったTシャツ(FMラジオで当選!)にカッターを着込んでいました。
伊丹空港へ向かい車を預け、時間の余裕がないのに喫茶店で一服、時計を見ると飛行機がフライトするまで時間は20分と、もう無い・・・走る、走る、持参するお土産購入、とっくに搭乗手続きが始まっている・・・ゲートを確認して走る、走る・・・私達が最後?と思っていましたが、その後にもう一人・・・何だか人騒がせな着席に罪の意識が薄らぐ。


座席に着くと肩で息を弾ませ、額に汗が噴き出します・・・機内の涼しいこと。
暑い大阪を離れ、はるばる千歳空港へ約2時間の飛行。


千歳空港は新たに建築の工事が進められ、飛行機が着陸すると一旦タラップを降り、外の風に吹かれてバス移動・・・夫の第一声「これは、クーラーの強や!」隣の婦人が笑う。
温度差10度以上、「ただ今の気温15度」という機長の案内がありました。
今にも雨が降り出しそうな空。
千歳空港からは予め調べていたバスに乗り込み、憧れの地「札幌ドーム」へ直行。
家を離れ、バスに乗っている間中にも、頭の中で(時々声に出して)Slip Slidin' Awayのメロディーが出てきます。
何度もグルグルと繰り返されて歌っている・・・これが最後、あ〜もう会えない、寒くはないだろうか?



バスを降りるとすぐにドームへ上がる階段、ドームの周りを花で飾り、それぞれに好きな場所に座ってファンの人たちは時間待ちの様子・・・ゲート入口の前には徐々に列が出来ています。
席は指定だからと言って、ゆっくり構えぐるりと回ってから、その列の後ろへ並ぼうと歩いていると・・・列の最後尾が見えないほどになっていました。



みんなサイモン&ガーファンクルに会いに来ているんだ・・・もしかして知り合いが混じっているかも知れない・・・ってねぇ、「あれから40年、何をやっていましたか?」って尋ねられても、あの頃の少年少女が、互いに現在の顔には想像も及ばないのだろうな。同じ空間へ入る、落ち着きを感じさせる大勢のファンは、どこか親しげで穏やかです。
なんだか見えない絆で結ばれているよう。

ドームのアリーナ席は一番高いスタンド席から入って、まっすぐ階段を直線で降りて行きます。
入口付近で「おー!・・・」とため息が漏れました。
まだ着席していない椅子の配列が一望でき、アリーナ席が圧倒的に多く感じました。
A10・・・京セラドームとは真逆の左側、アーティ側から肉眼で二人が見える席だったので感激です。
殆どスクリーンを観なくていけそうです。

前日まで仕事で忙しかった夫には殆ど何も説明していません。
観るもの聴くものすべてを新鮮に受け止めてくれると思っていたので、口から発する言葉にいちいち頷いたり教えたりしていました。概ね好意的で感動の発言・・・来て良かったです。
特に「アメリカ」が心に届いたようで、帰りの地下鉄に向かう間にも歌っていました。

哀愁?というより、飛行機の中で感じていた郷愁だ!
アメリカ大陸が北海道の大地に取って変わるような・・・ドラムの音が、和太鼓を叩く音のようにお腹の下の方に強く響いてくるのが分かり、心臓が同じように音をあげる。
生演奏の醍醐味かもしれません。


アーティのソロ「Bright Eyes」が始まるとき、ポールの優しさが感じられます。
そしてアーティが力強く歌い上げます。本当に力が入っていました。
北海道ではこれが最初で最後のコンサート、札幌ドームの真ん中に立つ二人、大音量の中にしっかりと歌声が響きます。
アーティの日本語も板についています。


前半ポールがせき込む場面やギターイントロのやり直しがありましたが、ファンは温かいです。
アーティが「キャシーの歌」を歌う間にポールはすっかり喉の立て直しをしたようでしたし、ギターの弾き直しは、却ってその素晴らしさを確認するようでした。


今回の公演はステージが見易かったからか、二人が互いに気遣う様子を何度も見受けました。
「明日に架ける橋」最後のアーティが独唱に入るとき、ポールの右手がアーティの背中を軽く叩きます
「ガンバレ・・・後は任せた・・・」みたいな仕草で、私もポールと同じ気持ちで(想像ですが)聴いていました。
二人で見事に歌いあげました。
立ち上がって拍手、歓声の嵐です。

概ねセットリスト通りに運びましたが、ポールのグレイスランドがDiamonds on the Soles of Her Shoes 「シューズにダイアモンド」に変更したくらい・・・これがまた良い、迫力満点です。


ポールが自分のシューズを人指し指で差し、バックのミュージシャンが一緒に「アワ、アワ、アワ・・・ナンナ〜・・」。
最初の名古屋ドームと多分同じセットリストではなかったかと思います。
アリーナ席前方ファンは、私から見ていても熱いです。


私の感動場面は次へ次へと移ります「スリップ・スライディン・アウェイ・・・Slip Slidin' Away」
81・セントラルのビデオが重なって浮かびます。
もしかして、ポールが解散後に作った曲で、一番アーティと一緒に歌いたかった曲だったのでは?と想像しては感極まってくるのでした。
そして、あの時には聴かれなかったハミング、二人ともファルセットでハモるのが、何とも軽やかで心地よいのです。


セットリストを知っている私は、アンコールの場面も心得ています。
北海道のファンは幾分オトナシメですが、心は熱いです。
もう最後という思いが大胆な盛り上がりを見せ、私も声を枯らして叫びました。
そして高く手を振り、夫の腕を引っ張り上げて立ち上がり、熱い視線を送り続けていました。
アンコールの拍手や声はどこの会場にも負けていなかったと思います。


セシリアが歌い終わって会場が明るくなる頃にはステージ前方に人が集まっていて、大歓声でした・・・もしかしてもう1曲歌ってくれるかも・・・歌いたそう・・・もう1曲・・・やはり無いけど・・・帰りたくなさそう・・・私も帰りたくない・・・これが最後のツアー・・・ここから姿が見えなくなれば私も現実へ引き戻されます・・・夢のような時間が過ぎ、もう2度とここへは戻ってこない・・・私もサイモン&ガーファンクルも。

それでも皆既日食のように、もう一度、もう一度、二人のステージと一直線上に並びたいと願っています・・・次の国はどこだろう?


また部屋の中で、S&Gとのデュエットの毎日が始まります・・・がんばろう!