映画「父親たちの星条旗 」 2006年・米映画

hitto2010-02-12

なんておバカ、すっかり今日が「金曜日、ゴミの日」というのを忘れて、来週へゴミを持ち越してしまいました。
昨日休日だったから?やはりデイサービスのある日は緊張感が足りない?それとも呆けてしまった? あ〜、失敗は内緒にしておこう。


昨日観た映画「 父親たちの星条旗 」意外に早く観ることができてうれしい。
翌日には「硫黄島からの手紙」が放映されたのに、録画するのを忘れてしまった。一度は観たけれど、通しで観たかったよ・・後の祭り。


父親たちの星条旗 」 2006年・アメリカ映画
クリント・イーストウッドが太平洋戦争における硫黄島の戦いを日米それぞれの視点から描いた2部作のアメリカ編。激戦地の硫黄島星条旗を掲げる6人の米軍兵士たちの写真。その中の3人だけが、壮絶な戦場から生き延びて祖国に帰還。勝利の象徴として英雄に祭り上げられるが、やがて戸惑いと苦悩にさいなまれて・・・。彼らがたどったその後の人生を通して、歴史的な戦争写真の裏に秘められた真実が描かれる。
<作品情報> 
(原題:FLAGS OF OUR FATHERS)
〔製作〕スティーブン・スピルバーグ、ロバート・ローレンツ
〔製作・監督・音楽〕クリント・イーストウッド
〔原作〕ジェームズ・ブラッドリー、ロン・パワーズ
〔脚本〕ポール・ハギス、ウィリアム・ブロイルス・ジュニア
〔撮影〕トム・スターン
〔出演〕ライアン・フィリップジェシー・ブラッドフォード、アダム・ビーチ、バリー・ペッパーポール・ウォーカー ほか・・・byNHK


戦闘シーンの激しさ、残虐さ、どの様に描いてあっても嫌な思いを新たにする。
本当に戦争というのは悲惨なものだとこの映画を観て強く強く感じました。
硫黄島を取り囲む米戦艦の数、蟻のように這い上がる米兵士、対ドイツの戦闘シーンはある程度観ていたけれど、自国が相手だと気持ちが尋常じゃなくなる。


そこに父たちが参戦していたのだと思うと、馬鹿な戦争を仕掛けたのは誰なのか・・その罪をどう捕えればよいのか・・決まって出口の無い迷路を彷徨うばかりです。
父がいなければ今の私はいない。
古代の大昔から戦争が続き、大勢の犠牲者を出しては、また同じ過ちを繰り返す。


死んだ仲間の思いを引き受けなければならなかった残された兵士の思いはどんなだっただろう・・と。
遺族にしても一切泣き言を言わず長い時間口を閉ざしてきたのだろう。


映画は敢えて日本兵に触れず、ただ敵国の兵士としてだけ分かるように作られていました。「硫黄島からの手紙」との2部作、内容からすると全く異なる反戦映画だと思いました。


星条旗の方は、面白いと思うほどアメリカ社会の愚かさを写しているようで、英雄に祭り上げることも、それをビジネスに結びつけるのもアメリカという国は好きなんだなあと思いました。
その強い力に屈する兵士がとても不憫でした。
製作した監督の皮肉なのかと思ったけれど、「ありのままの姿」それで十分だという主旨で描かれているのだと、映画のなかの言葉を思い起こしました。


観る側の自分が理解できるところは、どちらの兵士にも戦争に関わったという自責の念や、命の儚さ、無念に死んでいった仲間を思う辛さを味わい、その後にも様々な苦悩があったのだと思うのと、ここに本当の英雄はいなかったということです。


映画の主役は、まさしくあの写真一枚だったと思うのです。
三人の兵士のその後を知りますます苦しくなります。
いろんなものを背負わされたまま、また生きていくことの困難を知れば知るほど、戦争というものがこの世から無くなって欲しいと強く思いました。


そして今の日本が未曽有の経済危機だと騒がれていてもオリンピックを楽しむくらいの余裕があることに感謝して、明日から始まる平和の祭典の成功を祈りたいです。