神さまがくれた娘/2011年インド

hitto2012-05-31

昨日、今日と、暑くもなく寒くもなく、湿度も程よい5月特有の爽やかな気候。夕方ごろに、また空が大暴れするかもしれない。
生協の後に予約していた歯医者さんへ、口中のお掃除。
今日は下の歯、来週は上の歯、それでお仕舞いになるはず、我慢、我慢。

録画してあった映画をコツコツと観ていく。

『神さまがくれた娘』2011年インド映画(第7回大阪アジアン映画祭 グランプリ&ABC賞W受賞)

NON STYLE の石田君が号泣したという感動作で、画面の上にはずっと「大阪アジアン映画祭 グランプリ&ABC賞W受賞」とスーパーが入っていました。
アイ・アム・サム」にインスピレーションを得たという「アイ・アム・サム」のインド版といってもいいかなと思います。
但し、そこはインド映画タイミングに合わせ時々歌が入り、踊りもあったりして、それが喜劇という感じではなくて、音楽が効果的なので気持ちが高揚しあまり気にならない。
真面目で感動してしまうインド映画。
重い内容にして存分に楽しみ、最後には感動させていただきました。


主演は、知的障害のある父親クリシュナと娘のニラー。
ニラーが抱きしめたくなるほど愛くるしくて・・兎に角可愛い。
画面から

「ニラ、ニラ、ニラ・・」と、大の大人の男が街中を彷徨い倒れ、物語がどのように始まるのか、しばらくは意味が分らない。
父親になったクリシュナが描かれ、長閑な田舎のささやかな幸せが見えてくる。
クリシュナがニラーを探そうと呆然としていると、道行く男にズボンのポケットからお金を抜き取られ、あわてて逃げた男は網のようなものに足を取られ転んでしまう。
クリシュナはお金を盗まれたことも知らずに、その男の足に絡まる網を優しく外して上げる。
男は盗んだお札数枚を自分の懐に仕舞い、残りをクリシュナに戻すのだけれど、善人であるクリシュナの危なっかしい行動が、この先の話はきっと見るに辛く重い内容なのかと、半ば覚悟を決めていました。


お節介な男が現れたり、女性弁護士がクリシュナを避けるように置き去りにしてしまったり。
障害者を見る目が自分に置き換えたように辛く、すこし距離をおく感じが苦しくさえありました。
しかし、ふれ合うとみんな良い人なんです。
この映画は父と娘のふれ合いと、汚れのない純真で無垢な愛情、父娘が互いに引き合う強い思慕や、回りの人たちの支えなど、懸命に生きる人間の凄みなどを、たくさん教わった気がします。


弁護士のアヌさんがとても美人でとっても優しい。
映画やドラマに出演しているインドの女性は、本当にきれい。
瞳が大きくて、まつ毛が濃くて長く、観る者を惹き込む。和風の顔の私はとっても眩しくて羨ましい・・脱線。


父と娘の遊びがとても可愛らしく、特にあの指を人の顔に例えた遊びは楽しいものでした。
日本の子供にも受けるだろうな。
ニラーが通う学校の事務局長シュヴェーターがニラーと親しくなり、ニラーがシュヴェーターの実の姉とクリシュナの子供だと知り、姉がクリシュナと一緒になったことで、亡くなったと思い込まされてしまうのです。


その場で知的障害のあるクリシュナからニラーを無理矢理引き離そうとします。
事務局長シュヴェーターの父親(ニラーの祖父)は権威のある人なのですが、それが酷い人で、ニラー父娘を一緒に連れて行くと見せかけて、車から父親のクリシュナひとりだけを降ろしてしまいます。
そして、最初の場面に繫がりました。


クリシュナが「ニラ、ニラ、ニラ・・」と、街中を彷徨い歩くことに。
そして弁護士のアヌさんと出会い、裁判へと決着を付けることになるのですが。
この裁判中に起きる様々なことが、可笑しくも悲しくなるものでした。


相手側のベテラン弁護士は、父娘を引き離し裁判を有利に進めようと、父親のクリシュナを誘拐するのですが、ほとんどそれが法に触れる誘拐の罪かと思いましたが、クリシュナ側も相当トンチンカンなことをしていますので、ここは映画ですので、細かいことは無視しながら感想を続けます。
と、ベテラン弁護士の家に誘拐されたクリシュナは、ベテラン弁護士の息子が病気にかかり、ベッドにひとり苦しみ残されているのを発見。
そして逃亡?ではなく、薬を買いに外へ出掛け、戻ってくるのですが、医者の言いつけた薬と合致して、周囲が驚きます。


ベテラン弁護士は、息子を救ってくれたクリシュナの行為に、同じ父親として居たたまれない思いをしたのでしょう。
決着の裁判、クリシュナをやり込むベテラン弁護士。
父親が6歳くらいの知能では娘を医者には育てられないと攻め、質問に答えられず、クリシュナは目に涙をいっぱい溜めています。


そこへ、シュヴェーターがニラーを連れ裁判所に現れ、やっと父娘が再会しました。
隔たりのあるこの空間での父娘のやり取りが、意地らしく、可愛らしく、周囲の胸を打ち、音楽効果もあって石田さんも号泣というところ。


ベテラン弁護士は、自ら負けを認め、この件に「意義はなし」と告げ一件落着。
それで父と娘がまた楽しく一緒に暮らし、映画もジ、エンド・・とは、いかなかったのです。
クリシュナは、娘を立派な医者に育てられるのは、シュヴェーターの方だと一大決心をして「ニラーはパパが好き。パパは病気と言って」と、眠っていたニラーを渡してしまったのでした。


知的障害者という呼び方が好きではない。
学習能力に違いこそあっても、生きる姿勢、純粋にものを考え、覚えたことに対する誠実さなどは、人としては上級者だと思いました。
大人は、計算高くホント汚れている真心障害者とでも言いたい。

2012ロンドン五輪バレーボール世界最終予選、男子バレーボール。
ここから出場できるのは、2カ国。
植田ジャパンから「龍神NIPPON」と呼ぶことになったそうで、女子も男子も呼び名に馴染まないでいる。
男子は「サムライ」、女子は「ナデシコ」で、全てのスポーツで統一してもいいと思う。
大会は明日から開催、男女揃ってオリンピックへ、GO!GO! 


オーストラリア−ベネズエラ
プエルトリコ−中国
イラン−韓国
日本−セルビア