岡林信康 コンサートツアー 2011

hitto2011-09-05

岡林信康さんのコンサート。
大阪は、あのまま台風の目の中にすっぽり入りそうな悪天候の予報でした。
9月3日と決まっていたのだから仕方がない、開演は5時でした。
会場入りするまで、どんな席か分からなかったけれど、入ってみると一番後方の席、チケットを予約するのが遅かったのかなと思いました。
それでもステージが近く、良く見える。
全席指定で座り席のみ、500人くらいは入っていたのかな?
前方中央の良い席がチラホラ空いている・・もしかすると、台風の影響で来られなかった人がいたのかもしれない。
それにしても、こんなに近いステージだとは、なんと贅沢。
ここにかの有名なボブ・ディランがやって来たんだと思うと、何だか同じステージで嬉しい。

客席がざわざわとしているなか、開演時間が少し過ぎていた。
前列の方から「お・か・ば・や・し!!」と手拍子しながらのラブコール、次第に催促の手拍子が広がり岡林信康さんが登場、オープニングの曲が始まった「山谷ブルース」だ。


声の調子は良かった、心地よく耳にはいってくる。
一斉に拍手が鳴り響く・・この拍手は本人の期待に応えるものだっただろうか。
ステージから見下ろすと、きっと空席が目立っていたのだろう、少し気にしていた様子だった。
でもでも、強気の語り調子で客席を引き込む。



ボブディランがこの会場で歌ったことを「アメリカの岡林」と言ったり。
そう言えば、このコンサートに行くことを次男に告げた時「岡林って誰?」とか言うので、私もやはり「日本のボブディラン」なんて即答していた。
「フォークの神様」とか「日本のボブディラン」とか言われて大きなお世話だったかもしれないが、一番分かりやすい。


2曲目は「チューリップのアップリケ」アコースティックのギターの爪弾きと岡林さんの声だけが響く、しんみりと歌っているけど力強い声、歌唱力は確かなものだと思う。
その昔、ギターコードが比較的簡単だったのでよく歌って泣き崩れていた。


次は「君に捧げるラブソング」
温かい岡林さんのラブソングの世界に浸ると本当に癒される。
この辺からロックバンドの登場だった?
「くよくよするのは、もうやめた・・」と聞こえてビックリ。
この歌も随分昔の曲。
曲名が出てこなかったが「今日をこえて」


エレキギターとベース、ドラムで会場内突然大音響となった。
のりの良い曲が続き客席の手拍子が入る「ミッドナイトトレイン」。
バックミュージシャンのメンバー紹介が、また楽しかった。
メンバーは自己紹介。
流石によいメンバーに恵まれている、互いを支え、支えられているなあと思いました。
ベンチャーズのギターは最高。


そして感動したのは「おいらいちぬけた」
この曲が聞けるとは思わなかった。
手拍子が一段と強くなったような気がする。
この曲も大昔のこと、よく切ない気持で口ずさんでいました。



この後、ニューヨークで打ちひしがれ、ニュージャージで立ち直ったという「マンハッタン」の長い曲を歌い切り、15分間の休憩。
まだホンのさわりの様な気がしていたが、急に現実に戻されたような気分。
この後にエンヤトットが始まるのか・・・もう少し、しんみりと聞きたい気持ちがしていました。



岡林さんは、ジーパンを白いズボンにはき替え、第2部登場。
そう言えば岡林さんの衣装は、私の大好きなガーファンクルとどこかカブっている。
シャツに軽いベストなのでした。
不思議な御縁。


後半のステージ、まだエンヤトットは始まらず、森山良子さんと矢野顕子さんのコラボでCD発売されたという「嘆きの淵にある時も」をピアノの伴奏で歌えなかったことを悔やむかのように、しっとりと歌い始めました。
これが、良い曲だった。
コアなファンには余っ程嬉しい選曲だったようです。
マイナーなメロディーが暗い気持ちへ落ち込ませるけれど、私はマイナーな曲が好きなんだなー。


多分2・3曲歌われてエンヤトットのメンバーに入れ替わったと思います。
祭囃子に美空ひばりさんの「お祭りマンボ」後半歌詞が出てこなかった場面もあったけれど、御愛嬌。
歌詞が早口だから追いつかないことは良くあるもの、頑張って歌っていた。
それ、エンヤトットとスチャラカで大盛り上がり。
連れの夫は、ここからの方が乗っていたみたい。
こちらのお囃子メンバーも素晴らしい。
三味線に尺八、それだけでコンサートが開けるじゃないかと思うほど場内を圧倒していました。
(コンサート)しているのかもしれない。
日本のロックは大昔からあるこんな祭囃子かもしれないな。


アンコールはロックバンドとエンヤトットが融合して大騒ぎ。
みんな立ちあがって手拍子をしていました。
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまいました。
会場内のカメラ撮影が厳しくて一枚も撮れなかった。
それでも大満足で会場を後にしたのでした・・外は暗闇に横殴りの雨。


台風は、ますます近付いてきているようで、食事はまたの機会にして急いで家に帰りました。